Kyon {Silence Of Monochrome}

Kyon {Silence Of Monochrome}
上記をクリックするとKyonイラストのホームページとなります。ぜひご覧ください。

2025/05/22

下北沢の素今歩ミカン下北店さんにてBOX販売始めました。

 Kyonのブログをご覧くださり、ありがとうございます。

今回は表題についてのお知らせです。


28cmくらいの小さな正方形BOXに作品がたくさん。

2025年3月19日より下北沢の素今歩(すこんぶ)ミカン下北店さんにて、BOX販売を始めました。

本日で約2カ月が経ち、多くの方にご覧いただけているようで、とても嬉しく思っています。

BOXでは久々に作った小作品集やA5サイズの複製イラスト、様々な大きさとイラストの缶バッジなどを展開しています。


小作品集は蝶や蛾、猫のイラストをメインにしたコンパクトなサイズの冊子です。

見本が置いてありますので、ぜひお手に取ってご覧ください。

作品集はハンドメイドマーケットminneでも販売しています。
画像を押すとminneサイトにとびます。


缶バッジもいろいろ揃えています。

BOXは新設売り場の向かって左側にあります。
なお、BOXは2週間ごとに上下が移動する形で、週によっては最上段になったり、最下段になったりしています。
※5/22現在は最上段にあります。

素今歩ミカン下北店さんの簡易見取り図です。


また、ミカン下北店さんに新たに設置していただいたポストカードラックにて、ポストカードも販売中です。

木のぬくもりが素敵なゆったりとしたラックで、より見やすく、手に取りやすくなっています。

現在はP-1、P-17、P-18と3ヵ所で展開しています。

それぞれに画風の違うイラストを置いていますので、ゆっくりと見ていただけましたら嬉しいです。

素今歩ミカン下北店さんの入口をまっすぐ進むと、左側にポストカード売り場があります。





ポストカードや缶バッジ、複製イラストは今後も時々、新作を納品していきます。


素今歩ミカン下北店さんは、多くの作家様が唯一無二の素敵な作品を展示販売しているハンドメイドショップです。

私も行く度に心が躍る作品に出会っています。

きっと気持ちや趣味にマッチしたお気に入りの逸品に出会えると思います。

お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りいただけますと幸いです。


◇素今歩ミカン下北店さん

東京都世田谷区北沢2-11-15 A街区 東洋百貨店内 11:00~20:00


2025/04/13

ツマグロヒョウモン ツマオさん:紅葉から桜まで175日の奇跡

 ツマオさんと名付けたその美しい蝶は、保護してから175日の翌日に空へと帰っていった。

心にぽっかり、穴があきました。



25/4/11 ツマオさん 後ろ翅も綺麗です


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ツマオさんとの出会いは2024年の10月中旬、秋も入口の頃だった。

駐車場で動けなくなっている蝶を見つけたと母から教えられ確認しに行ってみると、ツマグロヒョウモンのオスがコンクリートの上でじっとしていた。

右側の翅がつけ根あたりを残してサクっと切り取られたようだった。

その頃カマキリを見かけていたのでカマでやられたか、それともどこかでぶつけて切ってしまったのか、触覚も半分切れてしまっていた。


うちでは毎年、ビオラやスミレに着いたツマグロヒョウモンの幼虫を保護しながら育てている。10月も半ばに来ると、次々と蛹から羽化し成虫になっていくので、じっとしていたその子もうちから出た子だろうと推測した。


翅が片方ないので飛べないし、このままでもかわいそうなので、飼うことにした。

ツマグロヒョウモンの飼育は案外楽で、蜜さえ用意すれば自分で吸ってくれる。

蜜はハチミツをかなり薄めたものを一日一回与えた。


ツマオさんはのんびりとしていて翅を忙しなく動かすということもないので、プラスチックの飼育ケースの壁面にペーパータオルをつけ、ティッシュをふんわり敷いてお世話した。

日光浴が大好きでふわふわと翅を動かす姿がとてもかわいらしい。

面白い癖があって、蜜を与えると吸いだすのだが、お腹いっぱいといったん口吻をしまおうとして、クルクルと出したり引っ込めたりを何回か繰り返し、さんざん悩んだ挙句におかわり!とまた吸い出すという。

これまでお世話してきてあまり見たことのない光景だったので、とても印象的だった。


おいしそうに蜜を吸うツマオさん


この蝶がそれから175日・・約半年ほども生きるとは、7年ツマグロヒョウモンを見続けてきた自分としても驚きだった。


普通の成虫や羽化不全の子だと、元気な子は飛び回るので、洗濯ネットで作成したソフトケースでも翅は徐々に痛み出し、リボンのようになってしまうか、ほとんどなくなってしまうこともある。

しかしツマオさんの翅は保護当時と変わらず美しいまま、旅経つ時も変わらず。


25/3/30 ツマオさん

紅葉が始まる頃から桜が散る今まで、一緒にいてくれたことに感謝するとともに、久しぶりに消失感を感じている。

ペットの火葬現場では時々虫の火葬も行われるというが、なんとなく頷けてしまう。

それだけ半年の間、心のささえになってくれていたのだろう。


175日は保護した時からの日数なので、彼がどのくらい外で生活していたかがわからないため、もっと生きたということかもしれない。

とにかくこんなにご長寿なツマグロヒョウモンは初めてだった。


美しくて、強くて、幼虫も成虫も愛嬌のあるツマグロヒョウモンが、私は本当に大好きだ。


春になり越冬してきた小さい子供たちが姿を現すようになった。

我が家のスミレも芽吹き、かわいい花を見せている。

かれらのために無農薬のビオラも冬からたくさん育てている。

毎年母蝶が卵を産みに来てくれる。それこそシーズンになると毎日のように。

母蝶を見ると皆ほとんど翅がボロボロだ。そして時々、力尽きた蝶も目にする。

子孫を残すのはそれこそ命がけなのだということを感じる。

規模は小さいけれど、この大きな循環をずっと大切にしていきたいと思う。


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ツマオさん、今までほんとうにありがとう。

これからは好きなだけ空を飛び回ってください。

そして、かわいい彼女にも会えるといいね。










2025/03/05

委託販売中の素今歩下北沢北口店さんの閉店と移転について

 現在、ポストカードなどを委託販売している素今歩(すこんぶ)下北沢北口店さんが、

建物の老朽化に伴う解体のため、閉店の運びとなりました。

素今歩さんには約7年お世話になっており、多くの方にポストカードをお買い求めいただきました。

毎月こちらに伺うのが心の張りにもなっていました。

心から感謝しております。


北口店さんは3月15日土曜日までの営業となり、当方の販売もその日が最後となります。

さらに、3月17日月曜日以降に南口のミカン下北店さんにて、ポストカードとボックスでの複製イラストなどの販売を開始します。

※設置次第の販売となります。


移転後についてはまたこちらのブログやインスタX(旧ツィッター)などでお知らせいたします。

どうぞよろしくお願いいたします。


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素今歩さんのある東洋百貨店は老舗の建物でとても味があります。


観光客や若者がこの前でよく写真を撮っていますね。


下北沢は個人的に思い入れのある街です。

若い頃バンドをやっていたので、スタジオやライブハウスによく出入りをしていました。

下北沢は少ない資金でレコードやおしゃれな古着が手に入る宝箱のような街。

今、古着のリバイバルが来ていることに驚きと嬉しさを感じつつ、

建物の相次ぐ解体という時代の変化に、少し寂しさと戸惑いを感じています。


ここで思い出話をひとつ。

この東洋百貨店近くに「イカール館」という洋食屋さんがありました。

アールヌーボー調の素敵で落ち着いた雰囲気のお店でした。

ここのチキンピラフがとても美味しく至極の味でした。

値段も手ごろでよくランチに通いました。

その「イカール館」はずいぶん前になくなってしまい、今は建物ごと姿を消しています。

ガランとした広場を見ると少し胸が詰まります。

しかし美味しいという思い出の味はずっと脳裏に残るものですね。

いつか、あのチキンピラフにまた出会いたい。


2024/11/24

小灰蝶の詩 ~シジミチョウの飼育記録~



繊細な点描で描いたヤマトシジミ(大和小灰蝶)



シジミチョウはどこにでもいる、一見地味な小さな蝶だ。

けれどもライトブルーの翅を広げ日光浴をしている姿はとても美しく、楽し気に両翅をこすり合わせてクリクリと動かす姿は他の蝶にはない愛らしさがある。

地表近くを光の瞬きのように軽やかに舞う姿も美しい。

幼虫はカタバミを食草とし、成虫もその黄色い花に誘われてよく蜜を吸っている。


2024年1月31日、最後のシジミチョウが旅立った。
羽化してから1カ月ほどだった。仲間は20頭以上育った。
朝方、ハチミツ水の近くで口吻をシュルシュルと出しているので、よっこいしょとハチミツ水をふくんだティッシュの上に移動させると、おいしそうに飲んでいた。
しかしそのままの姿で、お昼過ぎには青い空へと帰って行った。

いつものように、静かな蝶の死だった。そして心がじわりときた。
シジミチョウとははじめて一緒に年を越して、小さなケースの中で日光浴をしていた姿が愛らしかった。

寂しさが迫ってきたせいだろうか、彼らのことを書いておきたいと思った。


シジミの卵ループに入る

カタバミの鮮やかなグリーンにポチっと産み付けられるこの蝶の卵はとても小さいが、慣れてくると容易く見つけられるようになる。

私はシジミチョウの幼虫が好きだ。ぽってりとしていて、丸々太ったフォルムが草餅のようで、なんともかわいくて。また葉っぱをゆっくりムニムニと食べる姿も味がある。

孵化したての幼虫は本当に極小で、肉眼で確認するのは困難、ルーペを使って観察するのだが、それでも見つからないことも多く、小さなケースに食草を用意したら、数日経った頃に幼虫を間違ってつぶさぬよう、また捨ててしまわぬよう、注意深く見ながら糞などの掃除をする。

その食草だが、カタバミはどこにでもあり、家のプランターにもこぼれ種でどんどん増えていくので、採集は難しくない。しかし、取ってきたカタバミに新たな卵が必ずと言っていいほどついてくる。その卵もぞんざいにできずに育てることになる。それが繰り返されて、最初3匹ほどだった幼虫が、秋の終わりには20匹以上になっていた。



成虫のお世話は難しい?

幼虫もそのうち小さな蛹となる。スリッポンに似たような形で転がったままなる子もいるし、蓋の上でなる子もいる。面白いのは二匹で寄り添そうように蛹になる子たちもいることだ。

まだ暖かさの残る秋の初めは成虫になればそのまま放蝶し、次の世代へと夢を託す。

ただ晩秋も冬の足音が近づく頃、12月にもなると外には出せなくなってくる。

冬、ルリタテハやキチョウなど成長で越冬する種もあるが、シジミチョウは成虫では越冬できない。

去年は12月末に羽化した2匹と年を越すこととなった。

これまでやはり同じように冬に羽化したアゲハやツマグロヒョウモンのお世話をしてきたが、シジミチョウは初めてだった。

問題はゴハンをどうやってあげるのか。

ツマグロヒョウモンはとても飼いやすく、前脚にハチミツ水を近づければシュルシュルと口吻を出して吸ってくれる。

アゲハはツマグロヒョウモンのように自動的に吸ってはくれないので、ちょっと工夫が必要だった。最初のうちは翅をそっとつまんで体を固定し、丸まった口吻を楊子でまっすぐにしてハチミツ水に近づけなければならなかった。これが毎回、結構難儀だった。慣れてくるとハチミツ水を近づければ口吻を出して食事してくれる場合もあった。


さてシジミチョウは?

まさかあの小さな体をいちいちつまむなんてできないし、口吻は肉眼でみるのも難しい。

試しにツマグロヒョウモンにやるようにティッシュに含めたハチミツ水を近づけてみたが、パタパタと逃げるだけで自分で吸う気がない・・・。


いろいろと調べてみると、ケースの中に餌場を設ければ自分で吸ってくれるらしい。

本当だろうか?
中には外で草花を摘んできて吸わせているという記事もあったので、かろうじて咲いている小さな菊の種類の花やハルジオン、育てているビオラなどを摘んできてケースの中にいれてみた。


お日さま、そして暖かいのが好き

大きめのケースを用意し、蓋の隙間から出てしまわないようにガーゼで保護(過去に脱走歴有)。
そこにペットボトルのキャップにハチミツ水を染み込ませたティッシュを水分ヒタヒタ加減で数個用意。摘んできた花々も小さな花瓶に入れて設置。

しかしシジミは、しばらく見ていても一向に吸う感じがなく、動こうともしない。
どうやら光と気温が関係しているらしい。
そこで、まずは飼育ケースを温風で少し温めてみた。するとケースの温度上昇とともにシジミもハタハタと動き出した。
飛んだり跳ねたりすると偶然にペットボトルキャップのハチミツ水に着地する。そこで気が合えば蜜を吸うということらしい。
光も大好きなので、日光浴をさせるのがベストだった。光に合わせて翅を広げる美しい姿をゆっくり観察できたのはありがたかった。
温度も上昇して動きやすくなるし、光に誘われて元気に飛び回る。
その間に蜜を吸うことも覚えて、私が目視できなくても彼らは食事をしてくれているようだった。
そして工夫を凝らしながら生活しつつ、2週間、3週間と時が過ぎていった。

4週間くらい経った頃、ついに先に羽化した一頭が空へと帰り、ケースの中は少し寂しくなった。
冬も一層厳しくなってきて、小さな菊もハルジオンもとうとう姿を消してしまった。
小さなビオラや香りのよいネメシア、購入した小菊などでシジミを退屈させないようにして?、蜜もこれまで通り用意した。

雌のシジミはとうとう色が褪せ翅先もボロボロになってしまったけれど、最後まで元気に暮らしていた。
かくれんぼが上手で、花と花の間でどこにいるのかわからなくなり、焦ったこともあった。
餌場を覚えて自分で食事してくれるシジミチョウは、確かに飼育しやすい蝶であったといえる。

ただどの子にもいえるのは、やはり青空と太陽が一番似合っているということ。
外では一瞬にして命を落とすこともあるかもしれないけれど、それでも健気に、遥かに大きな世界へ旅立つ姿はこの上なく神々しい。

私には到底できないことを彼らは小さな体で、ずっとずっと繰り返している。
その命の輝きが本当に眩しいくらいだ。
そうした彼らが舞う空の青さを、地上の尊さを、けして忘れてはいけないと思う。



宝物はすぐそこに、いつでもそばで輝いている。
その光の一粒でも、ペンとインクで描けたら…。
それが今の私の夢だ。


2022/09/02

くるみ バリウム検査の結果

 くるみ、2日間嘔吐を繰り返し、水も吐いたのでとうとうバリウム検査となった。

午前中に預けて夜にお迎え。

初めての検査なので飼い主が異様に緊張している・・・。

なにもないことを願ってひたすら耐える半日。


くるみはスムーズにバリウムを飲んでくれたという(5-10ml)

胃に入ったバリウムは3時間たっても胃に滞留したままだった。異常だ。

小腸にもたくさんガスが溜まっていた。食道は問題なし。

そこで腸を動かす薬(プロナミド)とラキサトーンを与えたところ、流れ始めたという。

バリウムが胃に滞留したままでは身体も弱っていく。もしもこれが夜だったらER案件だったかも…と言われた。

ひとまず危機は回避したがどうやら胃と腸の間の幽門に問題があるようだ。

何らかの要因で壁が厚くなってしまっているのか、腫瘍なのか。

はっきりさせるためにはやはり内視鏡をやるしかないらしい。

しかし内視鏡は大学病院での処置となり、その前の検査も必要となる。

費用は総額で15~20万。猫の体にも、金銭的にも大きな負担・・・・・・・・。


頭の中が真っ白になりそうなのをこらえて、必死で先生の言葉を脳内メモする。


くるみがドライフードを食べなくなった理由は好みの問題ではなく、身体に問題があったことだけははっきりした。

そしてドライフードを受け付けなくなる頻度は高まってきている。

今、デンタルケア用の大粒ドライは1-2個をサクサクおいしそうに食べているが、通常のドライフードは吐いた記憶が嫌悪学習になってしまっているのかさっぱり食べなくなってしまった。(ガルシア効果)

そして幽門の問題が浮上してきたからには、無理をしてあげる必要もないだろう。


しかし不安なのは、この幽門の症状(狭窄?)が今後さらに悪化し、完全に詰まってしまった時どうするのかということだ。

そういった可能性はなくもないという。

{緊急でかかる病院は不安定だ、ならばまだまだ元気なうちに、適切な処置をしてあげた方がよいのではないか?

しかし大学病院は遠いし、本当にお金がかかる・・・}

そうこう考えていると頭がぐるぐるしてくる。


現在、医師の指導のもと、プロナミドとラキサトーンを与え1週間ばかり様子を見ることとなった。

プロナミドが効いているのか、今まで雷鳴のように響いていたお腹の音がパタッと止んだ。

食事はバリウム2日後はもりもり食べたが、次の日はあまり進まない。

うんちはバリウム検査二日後に良いウンチが出たが、白くなかった。

そういうこともあるのだろうか?


ビビりのくるみは意外にも病院でチュールを食したという。その数、3本。

お皿からだと食べなかったが手からだと食べたんですよ、と先生。

なんと手間をかけてしまった。

好物のエネルギーチュールをたくさんもらえてちょっとは心許してくれたのだろうか。

レントゲン撮影では身体を緩めるなど終始協力的だったという。

がんばったね、くるみ。。。


次はBUNの値とクレアチニンの値を見るために病院へ。

どうか下がっていてほしい。



わさびが旅立ってから、さらなる試練。

実はわさびはくるみのこのことを知っていて、

これからは彼女が大変だよ、よろしくね、と言わんばかりにスッと旅立っていった。

そんな風にさえ感じている。