Kyon {Silence Of Monochrome}

Kyon {Silence Of Monochrome}
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2017/07/26

やっと撮らせてくれた。{ツマグロヒョウモン雄}

地元には蝶が良く飛んでいる。
季節によって、飛んでいる種も変わっていく。
例えば、5月ごろよく見かけたミスジチョウ。


空中をなめるように飛ぶ姿は特徴的で、模様と共に愛嬌があり好きだったが、このごろはもう見かけなくなってきた。

変わって最近よく見かけるようになってきたのは、同じタテハチョウ科のヒョウモンチョウ。オレンジ色が大変鮮やかで、真夏の空によく似あう。

アゲハチョウは優雅に飛び、ご覧になってと言わんばかりに木々にとまって羽をゆさゆさしているし、アカボシゴマダラも余裕たっぷりに樹液を吸い、草木の間に休んでいた。
彼らはゆっくり写真を撮らせてくれたのだが、この橙色のヒョウモンチョウはというと、なかなか気難しい蝶で、ちょっとでも近づくと気配を感じて素早く逃げてしまう。
見つけては逃げられ、それを繰り返しなかなか撮れない。

さて、午前中、近くの団地を通ると、二匹のヒョウモンチョウがくるくる楽しそうに飛んでいた。このこたちもタテハチョウ科の特徴か、時々滑空して、すいーすいっと空中を自由自在に舞っている。
連日この様子を見かけていたので、今日はなにかチャンスがあるかもと少しまっていると、一匹のヒョウモンチョウが近寄ってきて・・・



やっと姿を撮ることができた!なんて美しい色だろう。
そして、このこはツマグロヒョウモンの雄だった。

↓こちらがツマグロヒョウモンの雌(2015年9月撮影)




さらに近寄ってみても逃げない。
警戒心の強いこの蝶がなぜ、こんなに近寄っても逃げなかったのかは、すぐにわかった。



何らかの原因で、羽の一部が欠けてしまっている。
飛ぶのにだいぶ苦労がいるのだろう。彼は休み休み飛んでいたのだ。

ちょっと申し訳ない気分になって、貴重なお姿を少し撮らせて頂き、すぐに退散した。


ちなみに目の色も、ひげ(触角)も足もすべて、オレンジ色。
美しい色といい、模様といい、このディテールの細かさ、自然には脱帽である・・・。

とても綺麗な蝶だけど・・・{アカボシゴマダラ春型}

5月も風の穏やかな頃。
買い物帰り、なじみの道を自転車で走っていたらめのまえにふわりと白いものが。


キューっと止まり、植え込みのあたりをよく見ると、とても綺麗な白い蝶が2匹戯れている。

急いでスマートフォンにて写真を撮った。


白いけどモンシロチョウでは絶対ない・・かなり大きいけどアゲハチョウでもなさそうだ。
家に帰って図鑑を引っ張り出し、模様を見るとオオゴマダラが近そうだけど、なんか違う・・。

ネットでいろいろと調べて、これはアカボシゴマダラという蝶の、春型の姿だということがわかった。
アカボシゴマダラは日本では奄美大島以南に分布している南方の蝶 とのこと。

※参照 http://www.pteron-world.com/topics/classfication/nymphalidae/apaturinae/assimilis.html

とても綺麗な蝶だけど、上記サイトによれば、「関東地方のアカボシゴマダラは春になると、白化型という翅の模様が白っぽくなった個体が現れ」ると。
この様な白化型は奄美大島のアカボシゴマダラには見られないとのことで、関東地方のアカボシゴマダラは、何らかの形で入ってきた、あるいは持ち込まれた可能性がある、ちょっと問題児のよう?
意外、というかまさに想定外(知識もないのに想定できるわけがない)・・・。 
そういえば一昨年の夏にもこの子の仲間と会っていた。のんびり羽を優雅に動かしながら、樹液をの吸っていた。
やはり大きかったので遠目からでもすぐに存在がわかった。



またこの子たちに会う時、知識によりちょっと見方が変わってしまうけど、
美しい蝶であることは変わりない・・と思う。