Kyon {Silence Of Monochrome}

Kyon {Silence Of Monochrome}
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2018/07/25

アゲハとキアゲハ 20 食糧難がやっと解消。次々と蛹化する。

連日の猛暑から、ちょっと解放された今日。
30度はあるというのに気持ち涼しく感じてしまう。が、引き続き熱中症には要注意。
暑さが恐怖となっていた私はこのところ家から出ることができなかったが、今日は夕方に買い物に歩いて出かけた。
もうすぐ通信制大学の期末テストもある。なんとかここで体力をつけておかないと…。


先日、とてもりっぱなイタリアンパセリが届いた。待ちに待った無農薬パセリである。
100gでは足りないかと思い200gたのんだのだが、これまでにない大量納品のように見える。それもそうだ、イタリアンパセリはパセリより葉っぱが大きい。

食糧難だったキアゲハ幼虫にさっそくあげてみると、ド近眼の顔をくりくりと葉っぱに押し付けたと思いきや一目散に食べ始めた。躊躇などなにもなく、待ってましたかのような食いつき。そりゃそうだよね、お腹がすいて、夜通しケース内を歩き回っていただろうから…。
そのいつもの見事な食べっぷりにうっとりとしつつ、有機栽培の立派なイタリアンパセリなので、さっそく料理にも使うことにした。
香草の好きな家人も喜び、そのままむしゃむしゃと食べていた。それを見て、{生まれ変わったらキアゲハの幼虫になるといいよ、パセリが食べ放題だよ}などと呟いてみた…。

待ちきれなかった2匹はパセリが届く頃にはもう前蛹に。そして24日無事蛹になった。おそらく小ぶりな蝶となるだろう。
その他の幼虫はみるみる太り、人差し指ぐらいの大きさになった。
その何匹化が次々と蛹化、今確認できるのは蛹=5、前蛹=2。その他が4。

アゲハの幼虫はケース側面で蛹になることが多いので、ケースの側面の一部にキッチンペーパーを貼ってあるのだが、ここで蛹になるこは少なく、みな進んで透明ケースの側面で蛹になる。
おしりの台座を口から吐く糸でこねこねと作ったり、首あたりに糸を巻き付けるイナバウアー的動きが間近でみれてそれはそれでよいのだが、なにかアクシデントがおきやしないかと心配にもなる。いまのところ、糸が切れたりというような失敗はなく、みな上手に蛹になっている。


2度3度のキアゲハ食糧難をむかえ、その都度パセリの種をまき、苗を購入するという始末。今のことろ、パセリの鉢が大中小、あわせて12個もある…。

赤ちゃんパセリはなかなかかわいい。
スミレと違って、発芽率も良いようだ。

種まきから1カ月くらいのパセリ。
そして気まぐれで育てることにした三つ葉もどんどん成長してきた。

こちらは三つ葉。

パセリも三つ葉も毎日の成長が楽しみで、なにしろ食べれるというところがいい。
これも幼虫達のおかげとするか。。。

パセリはスーパーフードのごとく、栄養価もすごいのだ。
※参考 https://nurse-web.jp/kouka/parsley/

このすごいハーブを食べて育つのだから、キアゲハの幼虫がアゲハの幼虫より成長が早く、幼虫成虫ともに大きいのもうなずける。


2018/07/22

アゲハとキアゲハ 19 また食糧難…。そして酷暑。

連日、ものすごい猛暑である。今日などほぼ無風で、まるでサウナの中にいるようだ。
この連日の暑さが恐怖にも感じ、ここのところ怖気づいて外に出ない日々が続いていたが、とうとう米と洗剤が切れたので買出しに…。
午前11時頃、自転車で向かい、あれやこれやと急いで買い物をし、帰る途中でものすごい息苦しさを感じた。空気を吸っても熱風で吸ってるのか吸ってないのかだんだんわからなくなってくる。これはまずい!と一目散に家へ向かった。
玄関につく頃には呼吸も落ち着きすぐさまエアコンを強風でつけ、水分を取った。
毎日熱中症について厳戒態勢を呼び掛けているのもうなずける。日中聞こえる救急車の音も多い気がする。特にお年寄りや子供、小さなペット達…。本当に注意しなければならない暑さだ。
そしてこの異常な暑さはこれからも続くように思う。
日本は、地球は、どうなってしまうのだろうか…。


猛暑に次いで、こまっていることがもう一つ。キアゲハの幼虫の食料だ。
現在、11匹、いる。
外のプランターにくっついていた幼虫を、この暑さの中ではかわいそうだとみるにみかねて保護したら、この数だった。
本当に、明らかに、パセリが足りない。
幼虫たちはおなかをすかせるとケースの中をあちこち動き回る。途中で幼虫同士がぶつかり合うとお互いに身体を左右に振り威嚇しあっている。その時に臭覚も出すのだろうか。ケースの中は常にあのちょっと不快な柑橘臭で満ちている。
朝昼晩と、なんとか今までプランターのパセリをかき集め食いつないでいるが、もう限界だ。
蛹化できるほど大きくなった幼虫もいるが、まだ小さい幼虫もいる。
オーダーした無農薬パセリは明日の到着予定。ちょっと日数を見誤った。もっと早くに送ってもらうべきだった。
保険的に、他にも無農薬パセリの苗を3つ購入。これは明後日届く予定。
それまで幼虫たち、なんとか、待っていておくれ。


一方で食料が足りているアゲハの幼虫たち。その数、12匹。
リスク分散のため、キンカン、レモン、新レモンと3つに食草を分けて、4つのケースで育てている。
今日、ちょっとしたハプニングがあった。
毎朝、ケースごとに点呼…数を数えているのだが、キンカン組のケースに1匹足りない。
もしや?と不安が襲う。
小さい幼虫はケースの隙間からよく脱走することがある。防止策としてすべてのふたにガーゼを貼りつけているが、貼り方の甘いケースの蓋からたまに脱走してしまう。
葉っぱの裏やケースの裏などあちこち探しているうちに   「あ!!」
思わず声が出た。
そばにおいてある猫の水飲み容器になんと、小さな幼虫がプカプカ浮いているではないか!

{溺死??そんな??}

急いで幼虫を救い上げると、落ちたばかりだったのかむくむく動き出した。
ああーよかった・・・と胸をなでおろした。
その後新鮮なキンカンの葉にのせると、おいしそうに食べていた。やったこともない水泳をしたあとなのだ、腹も減るだろう…。

蓋の隙間は応急処置的にテープでふさいでおいた。

食草のリスク分散はできているものの、食草の採種がこの時期大変だ。
パセリはもちろん、レモンやキンカンの葉を取るとき、煌々と太陽の照り付ける灼熱のベランダに出なければいけない。
どんなに早起きしても出れるのは7時…。その頃にはすでに太陽がベランダを温めまくっている。ものの5分と持たない。
そのベランダには植物の鉢植えも多くあるが、朝は水やりも一仕事。ささっと渇きを確認して、さささっと水をやる。花がら摘みなどしていられない。
そんな最中の食草採集。もう頭がもうろうとしてくる。
だから採種と水やりは夕方にしようと思いきや、夕方もまだまだ危険地帯。涼しい風がふいているからとのほほんと30分もいると、やはり身体にこたえてくる。
さっと渇きを確認して、ささっと水をやるので精一杯。そこでうっかり忘れるのが食草採集…。
ケースのなかのしなびた葉っぱを見ては思い出し、夜中に懐中電灯をもって食草採集することもしばしば…。

この夏の酷暑は、幼虫の世話も過酷にしかねない…。


2018/07/16

アゲハとキアゲハ 18 命のサイクル、第三弾。

連日の猛暑…。とにかく暑い!
ベランダの朝の水やりは8時では遅すぎる。太陽がすでに照りつけてたまらない。長時間いては危険なレベル。
そんななかでも、ペチュニアやランタナ、カリブラコアや百日草といった夏の花々はたくましく咲いている。夕方はペタっと眠ってしまうポーチュラカももうすぐ花が咲きそうだ。

6月に購入したレモンの木も順調に育っている。枝が伸びすぎて母親は切った方がよいと言ってくるが、さてどこを剪定したらよいかいまいちわからない。まぁ、蝶が産卵しにきたら幼虫の餌にする葉ゆえ延ばすだけ伸ばしてしまおうなどと考えている。
そんな矢先、またあらたに卵が産み付けられていた。その新しいレモンの木に卵が5つほど…。
隣のキンカンの木にもついている。それがまた多い…。しばらくネットをかぶせておいたのだが花が咲き始めたので受粉のため1週間前ほどからネットを外していた。花はとても良い香りがする。様々な虫たちがその良い香りに誘われて訪れる。これは蝶も時間の問題だろうと思っていたら、育ち始めた新芽にたくさんの卵…。
今あるだけで7つ、いや8つ?
そこで頭の中で考える。{キンカンはどれくらい養育できて、新レモンはこれぐらいで、母親のレモンにも今一度助けてもらおう}

6月25日に孵化した新レモンの3匹はすでに7月14日に蛹となった。今回は成長に個体差があまりなくみんなそろって蛹化した。ああこれでひと段落と思ったら、またこの産卵ラッシュ。うれしいような戸惑うような…。
来てしまったものは仕方ないので育てることとし、今のプランでは全体を10としてキンカンで4、新レモンで4、母レモンで2の割合で考えている。
そしてすべての柑橘類にネットをかけた。


さて、嬉し困った問題がキアゲハでも…。
先日、第2弾のキアゲハがすべて羽化した。ペアで羽化したものもあったが、飛ぶときはおのおのバラバラだ。この時も食料難に陥り、購入した無農薬パセリでなんとかしのいだ。

そして命のループは続く。私もそれにまんまと組み込まれている様子…。
今日、朝の猛暑のなか、なにげなく小さなプランターのパセリを見ると黒いものが…。思わず「あっ!」声をあげてしまった。キアゲハの幼虫が二匹、ちょこんとくっついている。よくまぁ、こんな狭いベランダまできたなと感心。
そして別の開けた場所にある花だけになったパセリも確認してみると、やはりいた。5匹。
さらに別のプランターにも1匹。
不思議なのは、”無農薬”と店主に聞き最近購入した立派なパセリには一匹もついていないということ。そばにあった花だけパセリにはたくさんついているのに。怪しいパセリがわかるのだろうか。
また幼すぎる苗のパセリにも幼虫はついていなかった。

さて、この時点でもう食料難。
購入できるからよいだろうと安心はできない。事実、前々回購入のA社も前回購入のB社も品切れしていた。急ぎわらにもすがる思いでC社の無農薬パセリ(今度はイタリアン)を購入。届くまで自家製パセリでなんとかしのげるとは思うが…。
これ以上はしんどいので、ベランダのすべてのパセリは「閉店」とするしかない。











2018/07/08

アゲハとキアゲハ 17 キアゲハが羽化。そして小さなアゲハ蝶も。

7月7日、キアゲハが2頭羽化した。蛹化から10日の羽化、9号と10号。
やはり大きくてゴージャスな蝶。
その前、5日に羽化したアゲハは、雨が続いていたのでいったん特大蝶用ネットに収め、天気が安定してきた7日の放蝶とした。

…この5号、ちょっとしたハプニングがあった。
ケースの側面で蛹になった。羽化のタイミングが合いそうなので近くにケースを置き様子を見ていると、ほどなくして羽化が始まった。その様子は連射でカメラにおさめることができた。
そして翅が広がり乾かしている最中、横に移動したかと思うと、また戻ったりしたり落ち着かない。そして・・・落下!
ツルツルの側面で蛹化したので蛹の上にガーゼを貼るなどして補強しておいたもの、やはり足場が不安定だったらしく、まだ翅が柔らかいうちに仰向けに落ちてしまった。
すかさずケースを開けて、指を差し出すと這いあがってきた。
指から腕にどんどん這いあがってくる…。このままではまずいと、近くにあった羽箒に移動させた。
そこでぶら下がり、その後羽箒をケースに安定させてなんとか落ち着いた…。
危なかった…。写真撮影のために様子を見ていてよかった。
そしてクーラーなしの暑い部屋でなかあせりに焦って、汗だくになってしまった。。

時々3匹に1匹は側面で蛹になるが、やはり足場は安定させておいた方が良い。
蛹の上にガーゼを貼ったり、ケースの側面にキッチンタオルなどを貼っておく。そうすれば万が一、落下しても自力で這い上がれる。
備えあって憂いなし。また一つ大事なことを学んだ。



最初に羽化したキアゲハ一頭を、ネットに入れてみた。
5日に羽化したアゲハは小ぶりだったため、さらにキアゲハが大きく見える。
色はアゲハの方が薄く、光の加減で青白い感じすらする。
しかしどちらも美しい…。なんどみてもため息が出る。
3頭の蝶は風にあおられながら、次々と飛び立っていった。


そして、本日8日、またアゲハが羽化した。
アゲハ11号。このこは先月、ホームセンターの山椒の苗についていたこだ。
終齢での保護で寄生など心配していたので、無事羽化してくれて本当に安堵した。
よかった。よかった。

さらに、心配な蛹がもう一つ…。レモンで育ったアゲハ12号。
とても小さな状態で蛹になったこが、黒くなってきていた。羽化直前の合図。
それを目視したのは本日の昼過ぎ。そろそろ出てくるだろうといくら待っても出てこない…。そのうち夕方になってしまった…。
あまりに小さかったので蛹になった時点で力尽きてしまったのか?
不安なまま少しほうっておくと、午後17時過ぎ、小さな小さな蝶がぶらさがっていた。
ふわふわとゆっくり翅を動かし乾かしている。
おそらくツマグロヒョウモンよりも小さい。それでも立派なアゲハチョウのメス。
とっても小さいのでアゲハのミニチュアにもみえてこれがまたかわいらしい。
今日はもう遅いので明日の放蝶としよう。

心配していた2つの蛹。
無事に羽化してきてくれて本当に良かった!



2018/07/06

ツマグロヒョウモン 69~ ありがとう。そしてまた、出会おう。

昨年から種より育てたスミレ。小さなそのポットに産み付けられたツマグロヒョウモンの幼虫が6月26日、天気の良い日に無事に羽化し、大空へ旅立った。
その日はアゲハ5号も一緒に羽化した。

蛹になってから10日だった。やはり、冬場ミコちゃんが羽化に1カ月かかっていたのを考えると、この時期は早い。ツマグロヒョウモンにとってもこれが通常の羽化なのだろう。
いつものように鮮やかなオレンジ色。今回はオスだった。
ケースの蓋をあけると一瞬で大空へ舞い上がり、透き通ったブルーの空に消えて行ってしまった。

これで、昨年10月から続いていたツマグロヒョウモンとの付き合いはいったんピリオドとなった。
トゲトゲ芋虫もメタリックな蛹もない生活は、なんとなく寂しい感じがする…。

我が家の狭いベランダには、サイズは小さいが所狭しとスミレの鉢が並んでいる。
一番立派に育っているのは3月頃に購入したニオイスミレだが、これにはツマグロヒョウモンは産卵せず、小さなポットの地元スミレに産み付けていった。やはり好みがあるのだろうか。
また母ツマさんがベランダに訪蝶し産み付けてくれることを願いつつ、スミレの栽培は難しいが、続けて頑張ってみよう。


いろいろな気付きを私に与えてくれた多くのツマグロヒョウモン達、
本当に愛らしかった鮮やかなオレンジ色の蝶達、
けなげに生きていた彼らに、両手ではあふれるほどの多くの感謝を込めて…。