6月に懸念していた愛猫わさびの頻尿はいったん落ち着いたが、腎臓の怪しい「影」はまとわりついたままだった。
先生の勧めで徐々に腎臓食に切り替え(10月)、
すぐに食いつきが悪くなってしまうので、3,4種類のフードをとっかえひっかえ、
わさびはちょこちょこ一生懸命食べるけれども15gを食べるか食べないか。
救いなのはお水が好きだということ。これは昔からだ。
自分の体質を本能的にわかってのことなのか?
氷をいれてコロロンと良い音をならすと、それに呼応しぺちゃぺちゃとかわいい音を鳴らしてくれる。
3カ月は猫にとって1年という。9月に血液検査を受け、今月12月にも血液検査を受けた。
数値は悪化していた。
9月 12月
BUN 41 62
クレアチニン 1.7 4.47
尿の比重は1.03 おしっこの色は薄い 1日の回数は3回程度
体重は2.2キロ 前回より100gダウン
家人とともに頭が混乱してくる。慢性腎不全のステージがまた上がってしまったのか?
療法食を食べているのに?
エコーも取り、腎臓の状態を診てもらう。
血流もありそんなにひどい状態ではないが、先天的に右の腎臓が小さいらしい。こちらの機能が低下してきたのか。
背中をつまむと脱水の症状もあるという。
これまでの経過と総合的な判断で、補液とACE阻害剤を飲みましょうとなった。
補液は1週間に2回程度、家でやるために、家人が急遽レクチャーされる。
前から怖がりやりたくないといっていた家人も突如の実践に勇気を出し、
2回刺し損じてしまっていたが、吹っ切れたようで、後で何となくできそうと言っていた。
家人は薬を飲ませるのは得意。
これでわさびのQOLが高まるのならと、がんばるしかないねとなった。
が、、、
家につきほどなくして、わさびがポチポチとご飯を食べたので、空腹では胃が荒れるというから薬をすぐに飲ませた。
それから1時間後、わさびの様子がおかしい。
いつもは入らない猫こたつの下に入ったっきり出てこない。
小さく丸まってあきらかに元気がない。
薬の副作用か?一気に不安が高まってしまい、夜も眠れない。
一睡できたと思ったら、わさびがいなくなってしまう悪夢をみて夢の中で号泣していた。
そんなうつらうつらしていた午前4時ごろ、聞いたこともない声ではっと飛び起きる。
わぉうわぉうという地を這うような声。わさびがトイレでうなっている。
おしっこをしたらしい。痛いのか?私の呼吸も荒くなる。
しっぽを下げたままへっぴり腰であるくわさび、すぐにこたつの下にもぐりこんだので、さわろうとすると、今度は痛そうになく。
前脚が腫れている!
そういえば、病院の先生が、補液の水分が下がって脚が膨らむことがあるけれどそれはまったく問題ないですと言っていた。
これか。でもすごく痛がっている。おまけに元気がない。食欲もない。
元気にするためにした補液がこれでは本末転倒だ。
だんだんと泣きたくなってきた。
まだ早朝だし、病院は休みだ・・。とりあえず様子を見るしかない。
しかし様子をみながらも、なにか口にしてもらわないといけない。
時間を置きながら、わさびの好きな猫用おやつをちょっとづつあげた。
最初は見向きもしなかったが、時間が経つにつれ少しづつ舐める量が増えていった。
ただ鳴き声は弱弱しい。
これでいいのか?
前日はちょっとづつでも自力でフードを食べていた。
お水もよく飲んで、日光浴もし、自由に行動し、瞳は輝いていた。
なにより猫の手本のような美声が愛らしい。
考えることが山ほどあった。
知るべきことは沢山あったが、かといって調べすぎてはいけないとも思った。
慌てずに、一瞬立ち止まることも必要だった。
家人と丸一日、話し合った。
わさびのこれからのことを。