暑い暑いとうだっていた日々は何処へ?
次の日には、急いでフリースのジャケットを箪笥の奥から引っ張す始末。
ワサビも猫ベットから離れず、これでもかというくらい丸くなって寝ています。
私の生活にも大きな変化が有りました。
それこそ、今年の記録的な酷暑からこの寒さのように、いきなり、突然に。
その小さな黒猫は、薄暗い夜道にほんのり街灯に照らされて、
ヨチヨチとやってきました。
ミャアミャアと小さく、繰り返し鳴きながら、私に向かって歩いてくるように見えました。
そして足元に手を伸ばしながら更に激しく鳴きました。
小さく、ガリガリに痩せた子猫でした。
「一緒にいこうか?」
そう話しかけました。
1か月になるその子猫は、通常あるべき体重の半分程しかなく、
風邪をひいていました。
そしてその虚弱な身体には、無数のノミやダニが・・・。
このか細い身体から、まだ血を吸うのかと思うと、腹が立ってきました。
翌日には病院へ行き、すぐさまノミと回虫の駆除をしました。
それから元気と体力を付ける為に、5時間おきに食事やミルクを与えました。
骨ばった小さすぎる身体を撫でながら、涙が出てきました。
それから約3週間。寝不足を我慢しながら、お世話をしました。
今では元気に飛び回っています。
まだジャンプはできないし、カリカリ御飯も上手く食べれない。
それでも、毎日少しずつ出来る事が増えて行きます。
そんな姿を見ると、本当に励まされます。
名前は「アズキ」と名付けました。
出会った時、真黒くて小さな身体が小豆まめのように見えた事と、
「ワサビ」のツンとした性格とは対照の「あまったれ」だからです。
まだまだ、充分に見守っていかなければなりませんが、
とにかく元気にのびのびと、大きく育ってほしいと思います。
その為に、今日も私は寝不足で、趣味の時間を返上しています。