Kyon {Silence Of Monochrome}

Kyon {Silence Of Monochrome}
上記をクリックするとKyonイラストのホームページとなります。ぜひご覧ください。

2011/05/22

深層を見て、真相を感じたい

最近は、良い画像や写真をみても「合成したんでしょ」とか、
「よく加工したな」という短絡的な感想も多く聞こえる気がします。
 それを逆手にとって、どちらかのTVでは、
アナログでとった凄いCMの特集などを組んで放映してました。

残念な「スキーマ」が出来上がってしまっていると懸念しています。
「スキーマ」とはある物事や事象ついて、
その人なりの見方についての概念枠組みの事を言いますが、
無意識的で自動思考的でもあり、
物事を表面しか見ずに判断してしまう=偏見につながる危険性を秘めているのでは、と思います。
自分自身そう思い、「スキーマ」の存在を感じ、戒めてもおります。


過去にこの様な事がありました。
とある美術大学の合同展示会に出展したのですが、
そこでいただいたアンケート内容に、「スクリーントーン使っているのが残念」と書かれていました。
とても、ショックでした。
しばらく、憤りと悲しみで立ち直れませんでした。

私の絵はすべて手書きです。
一生懸命、時間をかけて、丹念に描いているのです。
スクリーントーンなど、一切使っていないのに、この様な事を言われては、
もう弁解する気もおこりません。
ましてや、同じ絵画の世界を目指す方に言われたとなっては・・もう・・


表面的な事、うわべだけをみて判断する事の重大さ、そして危険性を痛感しました。
もしかしたら、私も知らないうちにスキーマによって、
偏った見方をし、勝手に判断し、解った気になっているかもしれないとしたら、
それはとんでもない事だと思い、
以上の事は、反面教師として、心に刻んであります。
刻むというよりは、トラウマティックに残存していると言った方が、
的確かもしれませんが。。。

辛い体験でも、いずれは自分の糧になると信じています。
「自分以外は皆師なり」とはよくいったものです。
もう10年以上も前の話なので、今となっては、
そのような心の仕組みを教えてくれた「経験」そのものに感謝すべきなのかもしれません。