{夢}
屋上にいる。大勢と一緒にいる。
あたりは暗闇だ。下を見ると、暗くてその先は見えない。
ふと、思った。
“夢の中で死ぬと、現実でも死ぬか?”
映画「インセプション」では、夢で死ぬと現実でも死ぬという設定だった。
自分は、夢の中で、これは夢だと自覚している。
試してみようか・・その価値はあると、
下をもう一度覗いてみた。
だが、勇気が出なかった。恐ろしかった。
そのうち場面は変わったが、その後はあまり覚えていない。
夢の世界は、ある意味、仮想現実・・
だけど、この何とも言えない恐怖感覚は、
肌で感じる「現実」のものとして脳裏にびっちりと、こびりついている。
これは心的現実としての、ひとつの「現実」の姿でもあるのかもしれない。
時々、こうも思う。
今生きている現実が、もしかしたら長い夢の中なのかもしれないと・・・
覚めたら、どんな世界が待っている?