Kyon {Silence Of Monochrome}

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2019/01/13

アゲハとキアゲハ 25 キアゲハの羽化!!!

1月12日、東京で初雪が観測された、とても寒い日。
部屋のすみ、暗い場所に置いておいた虫かごに異変が…。
何か動く陰が見えると思ったら、キアゲハが羽化していた❗

いつみても宝石のように美しいキアゲハ。
こちらはメスです。
すでに旅だっていった仲間の空の蛹に囲まれて。


あまり暖房を付けないため、普段部屋は18度前後だった。それでも快適に過ごしていたのだが、ここ最近寒さが増し数時間エアコンをつけていた。
恐らくそれが原因だろう…。
昨年8月下旬に蛹になり、羽化しなかったこは三匹。そのうち10月に突然羽化したこは、まだ暖かかったので外に出せた。
その時のことをよく覚えている。
飛び立った蝶は向かいの家の日の当たらない場所に飛んでいってしまい、なかなか体温が上がらずにそれ以上飛べないでいた。
キアゲハは夏の蝶だ。晴れているとはいえ、やはり10月の気温ではダメだったか…このまま動けずにいたらどうしよう……。向かいの家に行きたいが面識もないし………。
不安ばかりが募り、ベランダに出ては蝶の様子を見て憂うの繰り返し。
しかし数時間後、蝶はいつの間にか旅立っており、ほっとしたのだった。
それが昨年最後のキアゲハの羽化だった。
残った蛹は二匹。そのうち大きめの一匹が、昨日約五ヶ月の眠りから覚めてしまったのだった。
(覚めてしまった…と書いて今思いだすのは「パッセンジャー」というSF映画だ。これがなかなかの作品だった)
キアゲハへの懺悔の気持ちと、さあどうするという不安の気持ちが交差する。
不安とは、自発的に食事するツマグロヒョウモンとちがい、アゲハの食事はちょっと難しいということ。
前足に蜜をつけて吸えばいいが、なかなかそうはいかないという。その場合、蝶をそっと掴み、口吻を楊子か何かで伸ばして吸わせるだという。
アゲハが簡単に蜜を吸わないというのは経験上知っていたし、今回もトライしたが前足に蜜をつけても口吻は出さなかったので、意を決して蝶の翅をそっと掴み、口吻を楊枝でのばして試みたが、二回ともダメだった。
室温は19℃位なので動きは鈍く捕まえるのに難はないが、まだ警戒してるのだろう。
明日またトライしてみよう。
私が羽化させてまったことにはかわりない……。
責任をもって、最優先で、蝶をお世話をしよう。

美しいそのキアゲハは、メスだった。
キアゲハ今年の羽化1号という事で、名はキーちゃんとつけた。
しかしいつみても、蛹から蝶に変わる姿は驚くばかりだ。
しかも約4ヶ月の眠りから覚めるというのもすごい!
蛹について、実は死んでしまってるのではと諦めの気持ちがあった。
そのなかでの羽化だった。
(本来の越冬組は9ヶ月くらい眠っている)
人には冬眠もこの美しさも、真似できない。