混乱しているとき、書くということは心の整理につながる。
また、愛猫の老いを改めて強く感じ、毎日が本当にかけがえのないものであるということを思い知った。
猫の具合が悪くて病院に行くならまだしも、健康で元気な状態だったのに、急転直下、体調を崩してしまうのは本末転倒。それが悲しくて悔しくて。
寒さや長距離に合わせて、いろいろなことを矢継ぎ早にしてしまったがため、ただでさえ免疫力の落ちている老猫に相当なダメージを与えてしまったのだろう。悔やんでも悔やみきれない。
11年前、良かれと思ったワクチンですでに愛猫を苦しめていたのかもしれないのに、そして尊い命を奪ってしまったのかもしれないのに、なんと学びの無い家族だろうか。
愛猫や愛犬と一緒に過ごすものは、一歩立ち止まり、治療方法や薬など、得た情報を持ち帰ってよく調べ吟味することが必要だと強く思う。
それは自分の体を守るうえでも重要だ。特にこのコロナ渦では疑問に思うことが沢山ある。
わさびは少しづつ取り戻してきた。
命をつないだのは腎臓用高カロリーの猫用おやつやペースト。これらはただお皿に盛っただけでは食べないので、その都度、人肌に温め、指につけてわさびの鼻元までもっていく。そうするとクンクンとして、ペロッと舐める。舐める強さが強ければ食欲があるということだ。わんこそばのように食べたら次、また次と指につけて舐めるを繰り返していくと、小皿いっぱい=約5グラムくらいは食べる。これを毎日、様子を見計らって繰り返した。おかげで私の指はいつも魚臭い。
ここ何日かで高カロリーおやつは2本、ペーストは40グラム弱食べた。これで飲む水の他に水分の補給もできる、だいたい50mlくらいだろうか。本当に頼みの綱である。
ホームセンターなどに行くと、こういった食材が多いのに気づく。子猫用より圧倒的に老猫用のフードが多くバリエーションも豊富だ。それだけ現在長寿の猫が増え、愛猫の食に悩む家族も多いということだろう。
ドライフードも少しづつ食べるようになってきた。ペーストは水分が多いがカロリーが少ないため生命維持にはやはりドライフードが大切だ。わさびは夜ケージに入れると夜中好きなときにぽつぽつ食べるようで、一昨日の11日には15g、昨日は10g食べていた。
わさびがドライフードを食べるカリカリという小さな音、それが聞こえてきたとき、嬉しくて涙が出そうになった。命の音、まだまだ生きたいという声。希望そのものである。
二日ぶりに便も出た。ツヤのあるつるっとした良いウンチだった。水分もだいぶ足りている感じだ。
おやつやペーストには乳酸菌など豊富に入っているのでそれも効果しているのだろうか。
日中や夜は押し入れに入ってしまいやや心配したが、同居猫のくるみも同じ時間帯に寝ているので、猫たちのリズムなのだろうと思っている。いままで気に留めていなかっただけだ。
取り戻してきたとはいえ、まだまだ油断はできない。わさびの表情を見ていると、まだなにかされるではと不安げな色が浮かぶ。猫は忘れっぽいというから気のせいかもしれないが、嫌なことはずっと覚えている動物でもある。
この不安が早く払しょくされればよいのだけど・・・。