Kyon {Silence Of Monochrome}

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2010/12/05

アズキの闘病記1

このアズキの闘病日記がずっと続きますように・・・・・・・


退院、3日目の朝。
昨夜は痙攣発作が酷く、身体があらぬ方向にまがったり、身体が強張ったり、
とにかくつらそうなので、
少し早かったが、抗けいれん薬を連れ合いと二人で必死に飲ませる。

アズキはもう、自力で動く事も無く、
食事も出来ない。しかし、薬だけは飲ませなければならないので、
二人でアズキを抑え、口を開け、少しずつスポイトで飲ませた。

今朝、震えも小さくなり、落ち着いた様子で安心する。
アズキが返ってきてから、夜もあまり眠れない。
次の日、冷たくなっていたらどうしようと、自分自身が冷や冷やしている。
食事もおいしく感じなくなった。
面白い事や楽しいと思われる事も、素直に反応できなくなった。
アズキを助ける為には、アズキは苦しんでいないか、
アズキ、アズキ・・・頭の中はそればかり。

9月に出会って、300グラム程の小さなアズキを、
慣れない手でミルクを必死に飲ませ、育てた。
毎日の景色が180度かわって、生き生きとした。
回虫の駆除に四苦八苦したり、ワサビとの関係に悩んだりした。

家の中をこれでもかというぐらいに走り回るアズキが、
本当に可愛かった。

これを記録している今も、涙が止まらない。

以前、「愛しのチロ」の作者、荒木氏の「チロ愛死」や、
自身の猫達との出会いや別れを独特な視点で綴った、町田 康氏の「猫にかまけて」「猫のあしあと」を読んで、号泣したが、
現実が、別れの予感や不安が、こんなにも辛く切なく、
身を引き裂かれる思いとは、想像を絶した。
自分の想像力なんて、こんな程度のものだ。

今そこにある「現実」は、本当に悲しい。
私から見える世界をまた別世界に変えてしまった。

アズキはもう自分で食事ができないので、
朝に1回ミルクを5mlなんとか流し込んだ。
時折、口を動かした事が何よりの救いだった。

ケージの中でブランケットに包まれながら、小さく震えている。
大丈夫か、アズキ?何度も何度も話しかけて、身体をさする。

随分痩せてしまった。小さな身体は骨格が分かるくらいになってしまった。
一生懸命、体重が増えたのにね。11月にはやっと1キロになったのに、
今はもう痩せていく一方だ。

出会った頃にまた戻ったように、私はミルクを溶かして、
スポイトで飲ませている。
出会った頃のように、また小さくなってしまっても、
私の愛情は変わらない。

アズキ9月撮影