私が部屋で、畳んだ布団にもたれかかって休んでいるとき、
「わさび~」と呼ぶと、しばらくしてどこからともなくやってきた。
かわいい声で鳴くと、私の体をよじ登って布団の上に行く。
ふかふかしたものが大好きなわさびは、布団に身体をうずめて満足そうに「んにゃ んにゃ 」と鳴く。
そして私にほおずりして、鼻やほっぺたを何度も舐めてくれた。
ツンデレわさびの愛情表現。
こうして私に添い寝してくれるのだった。
当たり前だが、今は呼んでもわさびは来ない。
それでも呼んでみる。
幽霊でも幻覚でもいいからでておいで。
面影と触感を思い出しながら寂しさの中で、
なかなか夜眠れない私はうとうとしてくる・・・。