Kyon {Silence Of Monochrome}

Kyon {Silence Of Monochrome}
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2019/06/20

ツマグロヒョウモン 75 おしりをかじられても…

イモムシ、10匹程度なら心穏やかにお世話ができる。

今、いったい何匹いるのだろうか。
物事、何事も程度というものがある。

ツマグロヒョウモンはすでに20頭が無事に羽化し青空のなかを旅立った。
それは楽しげに、生まれてきた喜びを謳歌するように飛ぶのである。
この姿が見たくて、日夜せっせとスミレを摘んでは、与えるのだが……。

正直って、多頭飼育は難しい。
幼虫はなるべく1ケースに7匹くらいとし、育ちにあわせて分けていた。
なるべく蛹化と羽化のタイミングを合わせるためだ。
それでも事故が起きる…。しかも世話人の責任は大きい。

最も警戒すべきは、ぶらさがった前蛹のこがいよいよ蛹になるため脱ぎ始めるとき、食草が入ってないと、腹を空かした幼虫たちがその柔肌に歯を突き立ててしまうということだ。

一番近所のスミレが「雑草」とされて除去されてしまった今、もはやスミレは貴重となってしまい、家のプランターの安全なビオラやスミレと併用しながら、遠方より摘んできたスミレを頃合いを見計らって(空腹で動き回る頃)、チマチマ与えるしかなかった。

最初の事故がおこってしまったとき、それは朝方で、夜に与えたスミレが足りなかったことが原因だった。
食欲旺盛のおおきな終令幼虫が、まさになったばかりの蛹をかじり、赤い体液がケース側面にスプラッシュしていた!
その姿に睡魔も吹っ飛び、急いで「かじり虫」と蛹を引き離した。
蛹はゆっくり左右に動き、血のような赤い体液が滴ってきたが、そのうち止まりかさぶたのようになった。
もう、蛹の生命力に頼るしかなかった。

そして9日後の6/14、無事に大きなメスの蝶が羽化していた。自責の念にかられていたので救われた気分になった。
多少かじられても大丈夫なようだ。蝶の生命力に驚く他なかった。

しかしおろかなヒト(私)は、あやまちを繰り返す…。

ある日、食べ盛りの幼虫7匹がいるケースへの夜のスミレ配給が少なかった。
一匹前蛹になったこがいたのだが、朝方最後の脱皮の最中に、空腹の幼虫がまたもやその身体をかじってしまったようだった。しかも今回は発見が遅かった……。
苦しみに悶えたように変形してしまったその蛹は、もしかしたらダメかもしれない……。
寝起き姿で愕然としてる最中に、今度は別ケースでおなじ事件が!
それはすぐに引き離せたので、蛹にかさぶたはできてしまったものの、なんとか大丈夫そうだった。

その日のうちに虫かごを追加購入し、1ケースに7-8匹入っていたものは、改めて3-4匹に分けた。
そして今はかなり遠方になってしまったが、暑いなかスミレを摘みにいった。

冒頭の通り、
少数ならば心穏やかに飼育できる。
しかし、理由があるにせよ、50匹以上にもなると、世話人も息切れ激しくなってくる。

現在、終令幼虫はほぼ前蛹+蛹となり、いまではチビが8匹程度なのでゴールがみえてきたが、
今日も卵を産み付けに、母蝶の美しい姿が見えた。

バタフライガーデン=憧れである。
しかし今のプランターの状態は、他者が驚くトゲトゲイモムシガーデンである。。

2019/06/15

シモフリスズメ 1 猫が仕留めた、珍客。

ある日、我が家の猫、わさびの様子が変だった。
昼間、猫のトイレの隙間をじっと見て離れない。
なにが見えているのか?ゴキ〇リか、それとも…??
しばらく微動だにしていなかったが、そのうち飽きてしまい知らぬうちに移動していた。

その日の夜、けたたましい羽音とともにわさびの機敏な動きが見えた。
この音!やはりゴキ?そして飛んでいる??
背中にヒヤッとしたものが流れた。ゴキは大の苦手である。

正体は違った。それは大きな蛾であった。飛び方を見る限りスズメガだろう。
わさびはパンパンと手を出して器用に蛾を仕留めると口ではぐはぐと噛む。
すると蛾は必死に飛ぼうとするのでブーンとものすごい音がする。
誤食しては双方に悪いとわさびをなんとか抑えると、蛾が陰に隠れた。
見ると三角形の黒い蛾である。その大きさに思わずギョッとしてしまった。
おとなしくじっとしていたが、何度か噛まれ爪をたてられてしまったので心配だった。
そっと虫かごに入れて、そのまま外に置いておいた。
しばらくして様子が気になり見に行くと、その蛾は近くの紫陽花の鉢植えに移っていた。
真っ黒というわけではなく、グレーの地味な感じのスズメガだった。名は解らなかった。
お腹のあたりから何かが出ていた。それは緑色の卵。このこはメスだった。
猫に腹を割かれてしまったのだろうか、かわいそうに、紫陽花の葉に一生懸命産み付けようとしていたがうまくいかない。おそらく食草は紫陽花でないと思うが、瀕死のためやむを得ずという感じだろう。
これもうち猫の仕業…。ごめんよと声をかけ、そっとしておくしかなかった。

翌朝、蛾の姿は消え、卵が残されていた。
すべてとはいかないが、そのうちの2匹を飼育することにした。
さて、そこで困ったのは本来の食草がわからないことだった。
一緒に目撃していた家人にも特徴を聞きながら、親の姿を調べた。
シモフリスズメという蛾が一番近い印象だった。
この蛾の食草はシソ、シマネトリコ?そしてオリーブ!
オリーブなら近くに母の植木がある。おそらくそこに産卵しにきたのだろう。
調べは当たって、ほどなくして孵化した幼虫もオリーブの葉を食べた。
2匹のうち1匹はすぐに亡くなってしまったが、もう一匹は現在まで順調に育っている。

さてこの幼虫、挙動がちょっと不思議、というかよくわからないことが多い。
何回目かの脱皮をした後、葉っぱにしがみついたまま微動だにしなくなってしまったことがあった。その間=2日。後ろ脚は葉にくっついたまま、体が9の字になってしまっていた時はとうとう☆になってしまったかと不安になったのだが、次の日にはむっくり起き上がり、なにもなかったように葉をパクパク食していた。

ちょっとでも触ると頭をぶんぶんふって威嚇してくる。
逆V模様の入った不思議な顔で葉を抱き眠る様子は、小さいオジサンか緑の小人のようでもある…。ウンチは手りゅう弾にそっくりである。

「猫のおわび」で育てているこの幼虫、総評して、なかなかかわいい。
終齢時には人差し指一本分の大きさになるのだとか。
どれだけオリーブを食べるのだろうか。





2019/06/11

ツマグロヒョウモン 74 心臓に悪い…

ツマグロヒョウモンにすっかり認知された、我が超極小ベランダガーデン。
5月には母蝶が毎日のように訪れ、時には友達連れでやってきて、次々と卵を産み付けていった。
無農薬で育てたスミレやビオラもあるが、アブラムシ避けに少し農薬をつかっているものもあったため、そういう苗に植え付けられた卵はできるだけピックアップした。


そして現在・・・
あらためて幼虫の数を数えてみたら、すでに蛹になったものもいれて60匹はいるだろうか。
今年は大盛況である・・・。


家のスミレは保険的にとっておきたいため、食用のスミレは近くの川沿いで調達した。
長い道をスミレがフサフサと茂っていたので、すっかりそれに安堵していたのもつかのま・・・

今日、嫌な予感がして川沿いを確かめに行ってみると、
スミレがすべて、抜かれてしまっているではないか!
例の「お掃除」がはいってしまったようで、この時期の予期せぬ事態に思わず頭が真っ白に。。。
だんだんと気持ちも悪くなる始末・・・。

頭の中でぐるぐる回る。
{ 今、蛹になったこは10匹くらいで、もうすぐなるこも〇匹だから、
たべざかりのこは〇〇匹、養育するにはどうするか~(←焦るあまり詳しい数字が浮かばない) }

11月頃に植えたビオラは切り戻しのおかげでわんさと茂っている。
この鉢で終齢間際まで育っていた子がいたので、たぶん初期の農薬も抜けているだろう。
この大きなビオラは救世主になるかもしれない。
アブラムシにたかられることなく健康的に存在しているビオラもまだまだある。
スミレは10鉢くらいあるが、葉数が少なくちょっと心もとない。

ああ、こんなことになってしまうとは…と深く傷つきつつ、
家のビオラやスミレを総動員し、別の場所のスミレも日々確認して、
なんとかせねばと、
心中まったく穏やかではない。


さて、最初に蛹になったこの羽化予定が6月14日と迫っている。


2019/05/31

6/19~6/23「大細密展2019」に参加します。


**展示会のお知らせ**
6月19日(水)~6月23日(日)11:00~20:00 ※最終日17:00まで
The Artcomplex Center of Tokyoにて開催される「大細密展2019」に参加いたします。

様々な細密画がご覧いただけるとても見ごたえのある展示会となっております。
私も作品を何点か展示させていただきます。画集・ポストカード販売もいたします。
お時間がありましたら、ぜひ見にいらしてください!

詳細はこちら ➡ 大細密展2019

2019/05/23

ツマグロヒョウモン 73 母ツマはなぜ枯葉に卵を産む?

季節も初夏の様相となり、晴れて穏やかな日は蝶たちが忙しく飛び交っている。
ずば抜けて飛翔力の高いアオスジアゲハは、クスノキの上の方でひゅんひゅんと飛び、アゲハチョウは柑橘系の木を求めて、あっちへいったり、こっちにきたり。
小さな小さなシジミチョウも、開けば美しいその翅をパタパタと動かしながら頑張っている。
蝶好きにとっては嬉しいシーズンだ。

そしてある晴れた日、愛しきツマグロヒョウモンのお嬢様が、ふらりと我がベランダにやってきた。
風が少々そよぐ程度の穏やかな日、美しい翅を広げて優雅に滑空してみては、旋回してビオラの鉢植えに戻ってみたりと、なんとも楽しげである。
なんといっても、彼女の一大仕事は卵を産み付けること。
私の存在を気にすることもなく、あちらこちらを確かめては、彼らの食草に産み付けていく。しかしそれがなんだかおかしい。
彼女はおもむろに鉢の奥の方に潜っていくと、おしりをくっつけているのだが、それがほぼ枯れた葉っぱなのだ。
ひどいときは床に降りて、そこらへんに転がっている枯葉に産み付けている!
これはレスキューせねばと、時間が許す限り彼女の動向を見ていた。

メスのツマさんは我が鉢植えだらけのベランダを気に入ってくれたらしく、ふわりふわりと飛びながら長く滞在してくれた。ツマグロヒョウモンのために育てているスミレの鉢もそこかしこにあったのだが、それには目もくれず、なぜかビオラの枯葉に産み付けていく…。
あとで枯葉を確認し、卵を採取。みつけたのは全部で8個。このこたちを養育すると決めた。かろうじて、スミレの新芽に産み付けられたものもあったので、それはそのままにしておいた。

アゲハは必ず、レモンやキンカンの新芽に産み付けていく。一枚一枚脚で確かめ、それはそれは大事そうに…。
しかし、ツマグロヒョウモンはなんてきまぐれなんだろう。
やってきた母ツマは枯葉以外に、食草でない葉っぱにも産み付けていた。
食草付近の土にも産み付けていくことがあるので、孵化した子供たちがかなりタフということなのか…。
ともあれ、またツマグロヒョウモンたちと過ごせる夏がやってきた。

5日ほどして卵7個が孵化した。黒いトゲトゲ幼虫も最初はふわふわとした産毛の赤ちゃんである。

孵化したて。産毛がふわふわ。

孵化してから何回かの脱皮後。ようやくトゲトゲとしてくる。

***************

晴れた日は毎日のようにツマグロヒョウモンがやってくる。どこかから噂を聞きつけてくるのだろうか?あそこはご飯もあるし、育児施設もあるそうよ・と。。

目の前で卵を産み付ける母蝶。

二頭の美しい蝶がベランダを舞っている光景には、なんだか胸にこみあげてくるものがあった。
スミレやビオラなど花を育てて約1年半、待ちに待っていた光景だった。
そして母ツマたちは私がいても構わずあちこちに産卵する。目の前で産み付けていく時もあった。人なつっこい蝶である。
もう寿命が来ていて枯れるばかりのビオラに産み付けられたものなど、回収した方がよい卵は回収し、無農薬のスミレや若いビオラに産み付けられたものは様子を見ることにした。


そして今日、キンカンの鉢植えの根元で一頭のツマグロヒョウモンが亡くなっているのを発見した。翅がきれいなまだ若そうな蝶だったが、お腹はぺたんこだった。根元にはスミレがこぼれ種で育っていた。仕事を終えて、天寿を全うしたのだろう。
身体をそっと持つと、空気のようにふわっと軽かった。
お疲れさまと声をかけた。