ラジオやニュースで、
日本の自殺者は毎年増え、去年も3万人以上の人が亡くなったと聞き、
とてもショックに思いました。
そして、3月は自殺者が最も増える季節とも伝えていました。
主な要因に、会社が決算期に当たることや、
生活の変化が多い時期だからという事があるそうです。
3月は私が産まれた月でありますが、
私はこの月から5月にかけての特有の、
生温かいような空気感がちょっと苦手です。
上の要因にもあるように、私も新入学や新学期、卒業等に伴う変化に
上手く乗れないタイプでした。
友達を作るのも苦手、集団行動も苦手、
しかし、孤独すぎるのも苦手・・
どうしてよいかわからない混沌とした意識の中で、
この時期は必死に耐えていた事が多かったように思います。
私の大好きな井上陽水氏の初期の作品である「氷の世界」というアルバムが好きで、
その中でも「桜三月散歩道」という曲が一番好きなのですが、
歌詞の最後の部分にこうあります。
「町へ行けば人が死ぬ 今は君だけ想って生きよう
だって人が狂い始めるのは だって狂った桜が散るのは三月」
70年代、高度成長期の真っただ中にいて、
その繊細な神経を、こちらが心配になってしまうぐらいにむき出しに歌い続けていた、
陽水氏の洞察力の凄さに、ただため息が出てしまいます。
そして、時代は変わっても、
人の心のありようはなんら変わらず、
むしろもっと過酷な領域に、誰しもが踏み出さざるを得ない状況にあると思います。
せめて、身近にいる人の心には、
できるだけ気を配っていきたい。
そんな願いにも似たような思いが、胸を痞えます。