3月15日
昨日も5月初旬の気温。お日さまが心地よかった。
昨日は私にとって特別な日であり、また待っていた良い知らせも届いた。
よっちゃんは珍しく、2回目の食事を取らなかった。
日の光に吸い寄せられてネットの中を上へ上へ歩いていた。
ひっくり返ると何度か羽ばたき元に戻ったり、元気そうであったが、ちょっと様子が違うと感じていた。
今日は久しぶりに早起きをした。
よっちゃんのネットを見ると、よっちゃんが珍しく翅を広げていた。
気温が暖かかったのか?でも暖かい日は他にもあったがこのようなことはなかった。
おかしいな。
よっちゃんは昨日の夜か、今日の早朝に、旅立った。
産まれて103日目だった。
翅を閉じているのも力がいるのだろう。
これまで亡くなった蝶たちはみな、翅を広げた状態だった。
よっちゃんは日中よくそうしているように翅を広げ、ネットの側面につかまったままだった。
いつもかわいく動かしていた口吻は先の方でくるっとまとめられていた。
眼はまだ輝きを持っていた。
約三カ月、よっちゃんと過ごした。よっちゃんの過ごす1日1日は私たちのそれとは比べられない次元にあると思っている。
相当、こみあげてくるものがあった。
私にとって大切な日のあとに亡くなったよっちゃん。
よっちゃんにもその日を祝ってもらったような気がした。
よっちゃん、おつかれさま、ありがとう、と声をかけた。
うちで咲いているいちばんきれいなビオラの花をネットの中に入れた。
よっちゃん、もうすぐ桜が咲く。一緒に見たかったよ。それが唯一の心残りだった。
ミコちゃんは今日も優雅に特大ネットの中を移動している。
食事も早い。ちゃんと吸っているだろうか?
よっちゃんのようにせわしく動くこともなく触覚をピシッと立てながら、じっとハチミツ綿棒に口吻をあて、1,2分で食事を終える。
ミコちゃん、一緒に桜の香りを嗅ごう。
よっちゃんのぶんまで。