Kyon {Silence Of Monochrome}

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2018/05/24

シャクちゃんは常に枝のふりをする 〜5 ミントちゃん18日目に羽化

蝶は大好きだけど、そもそも蛾はそんなに得意ではない。
大水青やヨナクニサンなど、美麗な種も多い蛾ではあるが…。

そんななか、シャクガ=ヨモギエダシャクのミントちゃんが今日羽化していた。
モノトーンの淡い模様で、蛾らしく翅を大きく広げてペトッと蓋の裏にくっついていた。
蛾の活動は夕方からだろうと、午後6時頃、ベランダでさよならをした。
翅は薄く、ケースの蓋の緑がすこし透けていた。ボディは太め。
そしてまん丸オメメのひょうきんなお顔立ち。

この蛾を飼育することになったのも、私の育てているミントやスミレに付いていた、尺取虫がなんともかわいらしかったから。
細い身体で奇妙な歩きをし、時に口から出した糸でターザンごっこ。
多食なシャクちゃんはミントもスミレも(母親の育てているゼラニウムにもいたがこちらは母の手によりお☆さまに…)もぐもぐと食べ、終齢になったころにはあの細身のおもかげなく、むっちり太り、横になってむしゃむしゃしている姿は、まるでオジサンのようだった。

蛾に対する偏見は私も人並みで、毛虫だとかさされて痛いとか、鱗粉だとか、卵は密集して産むだとか、そういうイメージだったけれど、シャクちゃんはちょっとちがっていた。
尺取虫が蛾になるということもつい最近しったし、群生してわさわさしているイメージの強かった蛾の幼虫だが、シャクちゃんはひとつの株にぽつっと、孤独に食事をしていた。
そんなに株を食い荒らされることもなく、彼らが育つだけの食材はたっぷりとあったので、飼育してみようとなったのだった。

さよならの時はなんとなく寂しい気分にもなったが、ここにはあまり戻ってこない方がよいよと思ったり…。