2018/10/11
ツマグロヒョウモン 72 今年はこれで、最後かな?
真夏にはあまり姿を見なかったツマグロヒョウモンが、天気の良い日にはよく見かけるようになった。
そして我が家でも、またまたツマグロヒョウモンラッシュが。
狭いベランダの小さな鉢植スミレに、今度は11匹の幼虫がいた。それを見つけたのは9月17日頃。
そのスミレは彼らを養育できる量ではないので、大小11匹を保護し、再びスミレを摘む日々がやってきた。
一日30枚くらい摘んできたが、一日でぺろりと食べてしまう。それはそれは食欲旺盛。
スミレが無くなると、キッチンペーパーを敷き詰めたケース内を{飯が無いぞ~}と言わんばかりに歩き回るので、夜中などカサカサとうるさかった。
雨天だろうと、夜だろうと、私は彼らのお食事を調達することに…。
ツマグロヒョウモンを飼育していていつも思うのは、「割りばし=必需品!」ということ。
ケースに入れておけば、必ず彼らはこれを使う。
ある時は休憩場所に、またある時は蛹化場所として。
割りばしの先にくっついている姿、そのシルエットはまるで歯ブラシ。
ケース内のすべての幼虫が割りばしにくっついている姿は、毛虫系が苦手な人はきっと悶絶するだろう。
とにかく彼らは割りばしが好きだ。
やがて11匹は次々と蛹になった。失敗もなく、順調に。
やはり暖かい日々の羽化は早い。
10月5日は羽化ラッシュだった。ばらばらに蛹化したはずの7頭が不思議と一斉に羽化したのだった。
9号オス、10号・11号・12号メス、13号・14号・15号オス
そして6日、16号・17号メス
さらに8日18号メス、9日19号オス
今回は11頭中、6頭がメスだった。5日には同じケース内の3頭が羽化しすべてメスであったのだが、その3頭がそろった時は本当に美しい眺めだった。
よくもまぁオスメス半々に産まれてくるものだと思う。
9月17日からわずか3週間…。この時期、別れはいつもあっという間だ。
だからこそ、11月に外で保護し約100日一緒に過ごしたオスのよっちゃんと、12月に幼虫で保護し3月に羽化、それから約100日を共にしたメスのミコちゃんには特別な想いがある。
外でアゲハやツマグロヒョウモンを見かけると、もしかしてうちのこかな?と思ってしまう、そんな心の癖がついてしまった。
2018/09/20
アゲハとキアゲハ 24 生死をかけた道のり
セミの声は遠くなり、秋の虫の合唱が聞こえる。
植物にはアブラムシが再び付きはじめ、テントウムシも夏眠から覚めてきたようだ。
まずはアゲハ。
第四世代は無事に旅立った。
8月30日に34号のメスが羽化し、次いで9月1日35号オス、8日に36号小ぶりのオス、37号メス、10日38号メス、11日39号メス、16日40号オス(このこは背の右側にほくろ有)が羽化した。
様子がおかしかったのはキアゲハである。
今回も無農薬パセリを購入し、なんとか食糧難をしのいだが、不可解な死が多かった。
ちなみに無農薬パセリは前回も助けてもらったものなので安全は実証済みだ。しかも今回は葉の部分+茎の部分をつけてもらって出荷してくれた。お店の方曰く、幼虫は茎もたべるらしいからと。たしかに葉っぱがなくなると茎をポリポリ食べていた。ちなみに幼虫はパセリの花も食べる。
一匹は私の不注意でかわいそうなことをしてしまった。まさに終齢の終盤で前蛹になる直前のこであった。なにがあったかは辛くて書き残せないが苦しめてしまったことは事実…。本当に悔やんでも悔やみきれない。
不可解な死を遂げたのは、2匹。1匹は終齢になる脱皮直前で力尽き、もう一匹は終齢の終盤で突如黒くなって亡くなっていた。
その前に終齢への脱皮後かなり弱ったこがいた。脱水し身体が縮んでしまっていたが、徐々に回復し、その後見事に蝶となり旅立っていた。
不可解な死はさらに続いてしまうのかもしれない。
現在、蛹のまま、羽化しない個体が三体。羽化予定の1週間以上過ぎた今も兆候が見えない。
いったい何が起きているのだろうか。
親蝶になにか問題があったのだろうか。
無事に羽化したのは9頭。
9月7日に25号の小ぶりなオスが羽化し、11日26号、27号オスが羽化、12日28号オス、29号メス、30号オス、13日に31号メス、15日32号オス、33号オスの全9頭が無事に羽化した。
さっさと飛び立つものもいれば、しぶしぶ行くものもいた。蝶にも個性があると感じる。
そして別れはいつも寂しい…。切ない思いが胸に込み上げる。
ベランダのサフィニアの花に止まり、なかなか旅立たないこの顔をじっとみつめ、
{頑張って生きるんだよ}とつぶやく。
きゅっとしまった口吻と、黒目がちなかわいい丸顔がとても愛おしく感じた。
もう二度と、会うことはないだろうと…。
今回の度重なる不可解な死を通し、1ミリほどの卵からひとりで生まれ、誰に習うことなく脱皮を繰り返し終齢へ、そして蛹化から羽化への道は、彼らにとって実は生死を分ける大仕事なのだと改めて感じた。
そして彼らにはこれからまた、大きな試練が待っているだろう。
恋をして、子孫を残すという大きな役割を背負いながら、蝶生を全うするのだ。
生態系の末端にいる彼らだから、捕食されるのはいたしかたない。
しかしこれだけは願わずにはいられない。
空の宝石のような彼らである。どうか、いたずらなニンゲンにだけはつかまらないように…。
どうか、つかまりませんように……。
彼らは生きていてこそ、美しく輝いているのだから。
2018/08/30
アゲハとキアゲハ 23 キアゲハ、やっぱり食糧難…。
秋の気配は明後日からとの天気予報に期待しようと思う。
暑いが風もない穏やかな日、こんな日は蝶がよく舞っている。
外でひときわ大きな影が通り過ぎると思ったら、それはキアゲハだった。
見覚えのある美しい姿。産卵場所をさがしているのか、地表からそんなに高くない場所をゆらゆらと優雅に飛んでいる。
それもそうだろう。彼らはパセリやニンジンの葉に産卵する。だから他のアゲハと違って地表近くを飛ぶのだ。
私の近くに来ては、また遠ざかり、愛嬌のある姿も見せてくれた。
もしかしたら、お母さんのそのまたお母さんに、ここにパセリがあるよ・ここで育ったのよ・とか聞いてきたかもしれない。
しかしゴメンヨ、今は閉店中です。またもやの食糧難につき・・・。
・・・昨日、とてもショックなことが起きた。
終齢の幼虫一匹を、私の不注意で死なせてしまったのだ・・・・・。
さらに同じ日、終齢に向かうため脱皮していた一匹が、なぜか脱皮後、衰弱していた。
不注意に関しては、もう私のせいとしか言いようがない。
一匹の死がこんなにも痛く、深く刺さるとは・・・。
いままで頑張って育ててきたけど、慣れて、気が抜けてしまったのかもしれない。
一日、心から悔やんだ。そして今も・・・・・・。
脱皮のこに関しては、まれにこういうことがあるとネットで知り得ていた。
彼らにとっては脱皮も結構な一仕事なのだという。その中で残念ながら亡くなってしまうこもいるという。
夏も終わりに近づき、猛暑で個体も疲れてきているのだろうか。
第四世代はアゲハ、キアゲハともに小さなまま命を落とすこが多かった。
現在、幼虫は13匹。食糧難に備えて1週間前にパセリとイタリアンパセリの苗を購入しておいたにもかかわらず、やはり食糧難に陥りそうな予感がしたので、先日、無農薬ハーブのお店でイタリアンパセリを購入した。届くのは明日か明後日か…。
案の定、現在あるパセリは明日持つかどうかというところ。
終齢になったこの食欲はとにかく旺盛。その食欲は、キンカンの葉っぱをぽそぽ食べているアゲハの比ではない気がする。だからアゲハよりも格段にサイズが大きいのだ、キアゲハは。(ちなみに、レモンなど大きな葉をたくさん食べたアゲハはとても大きかった)
すでに前蛹になっているこは2匹いるが、残り11匹。終齢になっていないこたちも4匹くらいいるので、これからどれくらい食べるかと思うと、食糧難はほぼ確定。
早く新鮮なパセリが届くことを心から望む…。
2018/08/21
アゲハとキアゲハ 22 キアゲハ、第四世代突入。
花が咲いたキンカンは受粉のため一時期ネットを外しておいた。そのわずか2-3日の間に、次々と卵が産み付けられていた。
最初に見つけた5つの卵は、成長がなんだかおかしかった。いつもと同じように育てていたのだが、まだ小さいうちに2匹がお星様となってしまった。
こういうことはいままでまれだった。
残った3匹は個体差激しく成長している。現在早くに終齢になったものが前蛹となったが、まだ終齢になっていないこもいる。
順調に育ってほしいが…。
そしてさらに見つけた5つの卵。5ミリぐらいに成長したので、2匹をレモンの葉で育てることにした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さらに、、、、キアゲハである!!
先日、キアゲハの幼虫が、ベランダのパセリの鉢に5匹。
このパセリ、とある園芸店で無農薬といわれたがそうでなかった、いわくつきのパセリだった。
購入してから1カ月以上は経つので毒も消えただろうと思い、しばらく幼虫の様子を見ていたが、目視できてから3日後には皆お星様になってしまった…。
残留農薬の影響だろう。なんと恐ろしい。
皆小さく縮んでしまっていた。やはり無農薬でないことがこれではっきりとした。
「欺かれた」というを、これだけ身近に感じ、悔しく思ったことはない。
{母蝶よゴメンヨ。。}と落ち込んでいた時に、自分の育てている正真正銘無農薬パセリに卵が7個。
はりきって育てなければと、それらを採取し、はっと思う。
「食料は足りるだろうか・・・・・・・。」
急いで無農薬パセリをネットで探すがどこも売り切れ。
しかたなく以前購入履歴のある店2店舗で、無農薬パセリの苗をいくつか購入しておいた。
(この店のは幼虫が無事羽化したので大丈夫)
お金がかかってしょうがないが、まぁパセリは食べれるし、とその都度自分をなだめている。
しかし、それでは終わらなかった。
今日、パセリを見ると、その小さな鉢に、なんと孵化したばかりの幼虫がいる!
全部で9匹??もう数ええるのも怖いくらい…。
しかしよくまぁ、こんな狭いベランダまで来たものだ。
パセリ畑や人参畑などないし、ここら辺では産めるところがないのだろうか。
なんとか昔の記憶をたどって来てくれたと、ロマンチックに思いたい…。
今回は自前のパセリでやるしかない。
そのためにナン鉢も備えているわけだが、緊張感は高まっている。
要は終齢になってからの7日間ほどでどれくらい食べさせられるかだ。
パセリが少なかったら少ないで、小さい蝶になるだけということはすでに3世代目で実証済み。
第四世代突入。
さてさて、パセリ、足りるでしょうか???
ツマグロヒョウモン ~71 ペアで羽化。
8月7日に最初のオスが羽化し、その後は羽化ラッシュ。
8月8日、オス・メス。
8月9日、オス・メス。
8月10日、オス・メス。
なんと連日のペア羽化。
このまま結婚してしまうのだろうか?いやいや、同じ母親から生まれているだろうから、
それはないかな??
メスに比べてオスは一回り小さい。
そして、夏の青空に冴える鮮やかなオレンジ。
メスはいわずもがなの美しさ…。
冬は羽化不全のこたちと何カ月も過ごしたけれど、夏は出会ってあっというまのさよならなのだ。
2018/08/07
ツマグロヒョウモン 70~意外と早かった、再会。そして雨。
秋口まで、しばらく育てることはないだろうと思っていた。
ツマグロヒョウモンの食草であるスミレは川沿いにあふれるように生い茂っていたが、7月の初めに、他の草花と一緒にぞっくり抜かれてしまっていた。
思うに夏と冬、年に2,3回、市か何かが草取りをするのだろう。仕方がないと思いつつがっかりしていた矢先だった。
我が家の小さな鉢植えのスミレの様子がおかしくなった。
なにやら葉がレース状にかすれている。また尺取虫か何かが付いたのだろうとほっておいたのだが、今度は大きなかじりあとが付いている。もしやと思い葉の裏をめくってみると、見覚えのあるトゲトゲが…。
ツマグロヒョウモンの幼虫が大中小、7匹ついていた!
意外に早かった再会だった。よくぞこんな狭いベランダまで産みにやってきてくれた。
もしかしたら、川沿いのスミレが無くなり途方に暮れて、なにかの記憶をたどり、{そういえばあそこの家はなんとかしてくれる}とやってきたのではないだろうか!
とても嬉しかった半面、この鉢植えのスミレでは葉の枚数が絶対足りないとすぐに思った。
川沿いのスミレはすべて抜かれてしまっている。が、反対側はどうだろう?
急いで確かめに行った。
反対側の道路のスミレはまだ無事だった。抜かれることもなさそうだ。
こちらのスミレは川沿いのスミレと種類がやや異なり、タチツボスミレなどハート形のかわいい葉っぱが特徴的なスミレがたくさん育っている。
もちろん、細長い葉のスミレもあるで、とりあえず何枚か葉っぱを持ち帰った。
ツマグロヒョウモンとの生活がまた始まった。
7匹もいると葉の減りも早く、取っても取っても、次の日には無くなってしまった。
しかたなく朝方、まだ気温が落ち着いているときに、通勤で急ぐ人々を尻目に、葉を摘んでいった。
夏のツマグロヒョウモンの成長は早かった。
冬では蛹化するまで1カ月、羽化にも1カ月くらいかかっていたのが、7月25日に保護して、7月31日には最初の1匹がケースの蓋裏にぶら下がった。
それから次々と思いのまま蛹になった。7匹中、4匹がケース内に入れておいた割りばしでなった。
アゲハはめったに割りばしを使わなかったが、ツマグロヒョウモンの幼虫はすぐさま「休み処」として、または「蛹処」として割りばしを活用した。これは今まで例外がない。みな割りばし好きだった。
そして本日一頭が羽化した。オスだった。
朝見たときはすでにケース内で「出してくれ」と言うようにパタパタとしていた。そこで、あろうことか、その欲求に素直に従い、ベランダから放蝶してしまった。
外は曇り空、今にも雨が降ろうとしている…。
蝶はハタハタと気弱そうに飛ぶと壁につかまった後、向かいの屋根に向かって飛び立ち、そのまま屋根に止まってしまった。
案の定、しばらくすると雨が降ってきた。かなり大粒である。
{ああーしまった}と思った。いつもなら天気予報を入念にチェックし雨ふりなら外に出さない。出したときはまだ曇りで、台風のため明日からはもっと天候があれるから今のうちだと思ったがために、放蝶に至ったのだった。
同じ日に羽化したアゲハはさっさと飛んで行ってしまったことと比べると、やはり種の個体差か。アゲハはやはり大きいし、たくましいのだ。
雨はどんどん強くなり9時から12時ごろまで降り続いた。その間、ツマちゃんは屋根の上で翅をたたみ、じっと耐え忍んでいた…。
{こっちにおいで、こっちにおいで!!}とツマちゃんに向かって(時には声に出し)何度も念じたが、通じるわけがない。
調べると、蝶の鱗粉は防水仕様のため雨をはじくというが、大丈夫だろうか。
後ろ髪をひかれる思いで出かけ、3時ごろ帰ってくると、雨がやみ空気もやや乾燥してきているのに、まだツマちゃんは屋根の上にいた。
{もしかして寒さで動けない?ああ、屋根に飛び乗れたら…}
心配で様子を見ていると、ゆっくり翅を広げ、動かしている。
お、飛ぶ気になったかと思いきや、翅を閉じてまたじっとしてしまう…。
それを繰り返しながら時間が過ぎた。
しばらくしてベランダにでて屋根を見ると、もうそこにはツマちゃんはいなかった。
身体が温まって、飛べたのだろう。よかった。。本当にほっとした。
そして雨が降りそうな日には絶対出すまい、と心に誓った。
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こちらはトレニア。別名=夏スミレ。 爽やかな色と楚々とした雰囲気に癒されます。 |
2018/08/03
アゲハとキアゲハ 21 キアゲハ、次々と羽化。
先日は大学の試験があったが、この暑さと苦手な朝の電車の人混みで体調が悪くなり、考えに考えぬいた結果、無理して熱中症になってはいけないと、泣く泣く帰宅…。
再試験決定となってしまった。
今の通信制大学にはもう8年以上在学しているが、こんなことは初めてだ。
ネットで昨年同日の気温を見ると、31度…。その次の日はなんと25度…。
他の日を見ても昨年より明らかに高温だ。いつもと違うと感じるのは気のせいではない。
ニュースでも毎日、「命に関わる」とか「危険な猛暑」などがお決まりの合言葉となっているが、私にとってはそのような言葉は注意喚起というよりも、ただただ不安を煽る言葉となってしまっている。
日中は恐ろしくて外に出られない。
しかし家の食料は尽きてくるので、塩飴をなめ、水筒を必ず持参し、首にネッククーラーを巻き、意を決して夜スーパーへ出かける。そんな日々が続いている。
さて、話しは変わり、アゲハの記録。
先月の話だが、7月22日、アゲハが三頭羽化した。
この三頭はちょっと変わっていた。
アゲハの幼虫を飼育していると、その個体差を感じることが多いのだが、この三頭は大差なく、幼虫時代から同じような速度とボリューム感で成長していった。
そして、三匹仲良く、同じ日に蛹化し、同じ日に羽化した。
しかも羽化したのは夕方である。普通、蝶は早朝~午前中か、午後の早い時間に羽化することが多いので、その点でも変わっていた。
今までこういうことはなかったので、珍しい現象に感じた。
三頭仲良く羽化したが、その後の旅立ちはてんでバラバラだった。
現在はアゲハ第三世代。成長のちょっと遅れた一匹を残し、皆、蛹となった。
最初の羽化は明日4日頃だろうか。
次にキアゲハ。
無農薬パセリを思う存分食べて育った幼虫たちは、皆、丸々太った蛹になった。
そのパセリが届く前に蛹化した小振りの蛹二頭が8月1日羽化した。
やはり成虫も小振りだったが、無事に羽化してくれたので、ほっとした。
そして3日、朝ケースからバタバタと音がするので確認すると1頭(キアゲハ16号)が羽化していた。このこは暴れて翅に傷がついてもよくないのですぐに外に出した。
そしてもう一頭、羽化寸前の黒くなった蛹。ほどなくして立派なメスが出てきた。
ケースの中でぶら下がり翅を乾かし、それから1時間くらい経ってから、ベランダの花に移した。
ゆっくりと翅を乾かし、身体が温まるのを待っている様子を、カメラにたくさん収めることができた。大事に育てた花々をバックに映る蝶…。昔からの憧れだった。
キアゲハ17号は1時間ほど鉢植えで休み、ふわっと眩しい青空へ飛び立っていった。
さらにもう一頭、羽化寸前の蛹がいる。ひときわ大きい蝶が出てきそうな予感。
2018/07/25
アゲハとキアゲハ 20 食糧難がやっと解消。次々と蛹化する。
30度はあるというのに気持ち涼しく感じてしまう。が、引き続き熱中症には要注意。
暑さが恐怖となっていた私はこのところ家から出ることができなかったが、今日は夕方に買い物に歩いて出かけた。
もうすぐ通信制大学の期末テストもある。なんとかここで体力をつけておかないと…。
先日、とてもりっぱなイタリアンパセリが届いた。待ちに待った無農薬パセリである。
100gでは足りないかと思い200gたのんだのだが、これまでにない大量納品のように見える。それもそうだ、イタリアンパセリはパセリより葉っぱが大きい。
食糧難だったキアゲハ幼虫にさっそくあげてみると、ド近眼の顔をくりくりと葉っぱに押し付けたと思いきや一目散に食べ始めた。躊躇などなにもなく、待ってましたかのような食いつき。そりゃそうだよね、お腹がすいて、夜通しケース内を歩き回っていただろうから…。
そのいつもの見事な食べっぷりにうっとりとしつつ、有機栽培の立派なイタリアンパセリなので、さっそく料理にも使うことにした。
香草の好きな家人も喜び、そのままむしゃむしゃと食べていた。それを見て、{生まれ変わったらキアゲハの幼虫になるといいよ、パセリが食べ放題だよ}などと呟いてみた…。
待ちきれなかった2匹はパセリが届く頃にはもう前蛹に。そして24日無事蛹になった。おそらく小ぶりな蝶となるだろう。
その他の幼虫はみるみる太り、人差し指ぐらいの大きさになった。
その何匹化が次々と蛹化、今確認できるのは蛹=5、前蛹=2。その他が4。
アゲハの幼虫はケース側面で蛹になることが多いので、ケースの側面の一部にキッチンペーパーを貼ってあるのだが、ここで蛹になるこは少なく、みな進んで透明ケースの側面で蛹になる。
おしりの台座を口から吐く糸でこねこねと作ったり、首あたりに糸を巻き付けるイナバウアー的動きが間近でみれてそれはそれでよいのだが、なにかアクシデントがおきやしないかと心配にもなる。いまのところ、糸が切れたりというような失敗はなく、みな上手に蛹になっている。
2度3度のキアゲハ食糧難をむかえ、その都度パセリの種をまき、苗を購入するという始末。今のことろ、パセリの鉢が大中小、あわせて12個もある…。
赤ちゃんパセリはなかなかかわいい。
スミレと違って、発芽率も良いようだ。
![]() |
種まきから1カ月くらいのパセリ。 |
![]() |
こちらは三つ葉。 |
パセリも三つ葉も毎日の成長が楽しみで、なにしろ食べれるというところがいい。
これも幼虫達のおかげとするか。。。
※参考 https://nurse-web.jp/kouka/parsley/
このすごいハーブを食べて育つのだから、キアゲハの幼虫がアゲハの幼虫より成長が早く、幼虫成虫ともに大きいのもうなずける。
2018/07/22
アゲハとキアゲハ 19 また食糧難…。そして酷暑。
日本は、地球は、どうなってしまうのだろうか…。
現在、11匹、いる。
思わず声が出た。
急いで幼虫を救い上げると、落ちたばかりだったのかむくむく動き出した。
2018/07/16
アゲハとキアゲハ 18 命のサイクル、第三弾。
ベランダの朝の水やりは8時では遅すぎる。太陽がすでに照りつけてたまらない。長時間いては危険なレベル。
そんななかでも、ペチュニアやランタナ、カリブラコアや百日草といった夏の花々はたくましく咲いている。夕方はペタっと眠ってしまうポーチュラカももうすぐ花が咲きそうだ。
6月に購入したレモンの木も順調に育っている。枝が伸びすぎて母親は切った方がよいと言ってくるが、さてどこを剪定したらよいかいまいちわからない。まぁ、蝶が産卵しにきたら幼虫の餌にする葉ゆえ延ばすだけ伸ばしてしまおうなどと考えている。
そんな矢先、またあらたに卵が産み付けられていた。その新しいレモンの木に卵が5つほど…。
隣のキンカンの木にもついている。それがまた多い…。しばらくネットをかぶせておいたのだが花が咲き始めたので受粉のため1週間前ほどからネットを外していた。花はとても良い香りがする。様々な虫たちがその良い香りに誘われて訪れる。これは蝶も時間の問題だろうと思っていたら、育ち始めた新芽にたくさんの卵…。
今あるだけで7つ、いや8つ?
そこで頭の中で考える。{キンカンはどれくらい養育できて、新レモンはこれぐらいで、母親のレモンにも今一度助けてもらおう}
6月25日に孵化した新レモンの3匹はすでに7月14日に蛹となった。今回は成長に個体差があまりなくみんなそろって蛹化した。ああこれでひと段落と思ったら、またこの産卵ラッシュ。うれしいような戸惑うような…。
来てしまったものは仕方ないので育てることとし、今のプランでは全体を10としてキンカンで4、新レモンで4、母レモンで2の割合で考えている。
そしてすべての柑橘類にネットをかけた。
さて、嬉し困った問題がキアゲハでも…。
先日、第2弾のキアゲハがすべて羽化した。ペアで羽化したものもあったが、飛ぶときはおのおのバラバラだ。この時も食料難に陥り、購入した無農薬パセリでなんとかしのいだ。
そして命のループは続く。私もそれにまんまと組み込まれている様子…。
今日、朝の猛暑のなか、なにげなく小さなプランターのパセリを見ると黒いものが…。思わず「あっ!」声をあげてしまった。キアゲハの幼虫が二匹、ちょこんとくっついている。よくまぁ、こんな狭いベランダまできたなと感心。
そして別の開けた場所にある花だけになったパセリも確認してみると、やはりいた。5匹。
さらに別のプランターにも1匹。
不思議なのは、”無農薬”と店主に聞き最近購入した立派なパセリには一匹もついていないということ。そばにあった花だけパセリにはたくさんついているのに。怪しいパセリがわかるのだろうか。
また幼すぎる苗のパセリにも幼虫はついていなかった。
さて、この時点でもう食料難。
購入できるからよいだろうと安心はできない。事実、前々回購入のA社も前回購入のB社も品切れしていた。急ぎわらにもすがる思いでC社の無農薬パセリ(今度はイタリアン)を購入。届くまで自家製パセリでなんとかしのげるとは思うが…。
これ以上はしんどいので、ベランダのすべてのパセリは「閉店」とするしかない。
2018/07/08
アゲハとキアゲハ 17 キアゲハが羽化。そして小さなアゲハ蝶も。
やはり大きくてゴージャスな蝶。
その前、5日に羽化したアゲハは、雨が続いていたのでいったん特大蝶用ネットに収め、天気が安定してきた7日の放蝶とした。
…この5号、ちょっとしたハプニングがあった。
ケースの側面で蛹になった。羽化のタイミングが合いそうなので近くにケースを置き様子を見ていると、ほどなくして羽化が始まった。その様子は連射でカメラにおさめることができた。
そして翅が広がり乾かしている最中、横に移動したかと思うと、また戻ったりしたり落ち着かない。そして・・・落下!
ツルツルの側面で蛹化したので蛹の上にガーゼを貼るなどして補強しておいたもの、やはり足場が不安定だったらしく、まだ翅が柔らかいうちに仰向けに落ちてしまった。
すかさずケースを開けて、指を差し出すと這いあがってきた。
指から腕にどんどん這いあがってくる…。このままではまずいと、近くにあった羽箒に移動させた。
そこでぶら下がり、その後羽箒をケースに安定させてなんとか落ち着いた…。
危なかった…。写真撮影のために様子を見ていてよかった。
そしてクーラーなしの暑い部屋でなかあせりに焦って、汗だくになってしまった。。
時々3匹に1匹は側面で蛹になるが、やはり足場は安定させておいた方が良い。
蛹の上にガーゼを貼ったり、ケースの側面にキッチンタオルなどを貼っておく。そうすれば万が一、落下しても自力で這い上がれる。
備えあって憂いなし。また一つ大事なことを学んだ。
最初に羽化したキアゲハ一頭を、ネットに入れてみた。
5日に羽化したアゲハは小ぶりだったため、さらにキアゲハが大きく見える。
色はアゲハの方が薄く、光の加減で青白い感じすらする。
しかしどちらも美しい…。なんどみてもため息が出る。
3頭の蝶は風にあおられながら、次々と飛び立っていった。
そして、本日8日、またアゲハが羽化した。
アゲハ11号。このこは先月、ホームセンターの山椒の苗についていたこだ。
終齢での保護で寄生など心配していたので、無事羽化してくれて本当に安堵した。
よかった。よかった。
さらに、心配な蛹がもう一つ…。レモンで育ったアゲハ12号。
とても小さな状態で蛹になったこが、黒くなってきていた。羽化直前の合図。
それを目視したのは本日の昼過ぎ。そろそろ出てくるだろうといくら待っても出てこない…。そのうち夕方になってしまった…。
あまりに小さかったので蛹になった時点で力尽きてしまったのか?
不安なまま少しほうっておくと、午後17時過ぎ、小さな小さな蝶がぶらさがっていた。
ふわふわとゆっくり翅を動かし乾かしている。
おそらくツマグロヒョウモンよりも小さい。それでも立派なアゲハチョウのメス。
とっても小さいのでアゲハのミニチュアにもみえてこれがまたかわいらしい。
今日はもう遅いので明日の放蝶としよう。
心配していた2つの蛹。
無事に羽化してきてくれて本当に良かった!
2018/07/06
ツマグロヒョウモン 69~ ありがとう。そしてまた、出会おう。
その日はアゲハ5号も一緒に羽化した。
蛹になってから10日だった。やはり、冬場ミコちゃんが羽化に1カ月かかっていたのを考えると、この時期は早い。ツマグロヒョウモンにとってもこれが通常の羽化なのだろう。
いつものように鮮やかなオレンジ色。今回はオスだった。
ケースの蓋をあけると一瞬で大空へ舞い上がり、透き通ったブルーの空に消えて行ってしまった。
これで、昨年10月から続いていたツマグロヒョウモンとの付き合いはいったんピリオドとなった。
トゲトゲ芋虫もメタリックな蛹もない生活は、なんとなく寂しい感じがする…。
我が家の狭いベランダには、サイズは小さいが所狭しとスミレの鉢が並んでいる。
一番立派に育っているのは3月頃に購入したニオイスミレだが、これにはツマグロヒョウモンは産卵せず、小さなポットの地元スミレに産み付けていった。やはり好みがあるのだろうか。
また母ツマさんがベランダに訪蝶し産み付けてくれることを願いつつ、スミレの栽培は難しいが、続けて頑張ってみよう。
いろいろな気付きを私に与えてくれた多くのツマグロヒョウモン達、
本当に愛らしかった鮮やかなオレンジ色の蝶達、
けなげに生きていた彼らに、両手ではあふれるほどの多くの感謝を込めて…。
2018/06/30
アゲハとキアゲハ 16 アゲハの個体差、キアゲハは安定。
天気予報も連日、そして今後も晴れ続き。
梅雨の時もそうだったが、高温が続く日々も植物の管理が難しくなってくる。
アゲハとキアゲハ、現在いるメンバーは、まずアゲハが幼虫=8(終齢=5、チビ=3)、蛹=6。
先日ホームセンターで購入した山椒についていた幼虫も小柄ながら無事蛹になった。
色は枯葉色。寄生があるかどうかはこれからわかるだろう。
キンカンの木には2匹、終齢幼虫がいたのだが(キンカンには念のためネットをかぶせていた)、一匹はどこにいったのかとんと見当たらず、もう一匹は無事蛹になった。が、前蛹の時点で小さな虫が数匹たかって離れなかった。おそらくアオムシコバチだろう。前蛹もしくは蛹に産卵、100匹から300匹の個体がでてくるというのでぞっとする。
前蛹のその様子を見て、ああこのこはもうだめかも…と腹をくくった。蛹になって1~3日は正常な様相だったが、5日もたつと、下の節が伸び始め変形してきた。色の変化はなかった。100匹のコバチをみるのはしんどいし、今後の被害防止もかねて、この蛹は破棄した。自然界では約9割がなんらかに寄生されているというがあながち嘘ではないと思う。
キアゲハは現在、蛹が4、幼虫が1。その幼虫も本日蛹になるべくゆるいウンチをした後、ケースの中をうろうろとしている。このこは先日怪しいパセリをあたえてしまったこだが、危険を察知して食べるのをやめたとても賢いこ。その後届いた無農薬パセリについては念のため購入先に問い合わせをし、化学農薬の他、天然由来の農薬も使っていないとの答えを得た。そのパセリを食べたもう1匹も本日無事に蛹となった。
前回は8頭羽化したが、どれも立派で大きな個体だった。キアゲハの蛹は大きさが一定しているように思う。一方、アゲハは個体差が激しい。食草にもよるようだが、レモンの葉を食べたこはキアゲハなみに多くなるし、キンカンの葉を食べたこは小さめの蛹が多い。今までで一番小さい状態で終齢になったこが、終齢になって8日後の昨日、蛹となったがやはり小さかった。
あまりに小さいと羽化不全の不安が残る…。大丈夫だろうか。
幼虫時代もキアゲハとアゲハは性格が違うように感じる。アゲハは警戒心が強く、すぐにあの触覚をだして臭いを充満させるが、キアゲハはいたってのんき。ちょっとやそっと揺らしたりさわってもでんとしていて、ぐう~っといびきが聞こえてくるかのよう。大きさもアゲハより一回り大きくムチムチとしている。歌舞伎役者のような顔つきも色合いも特長的で愛らしい。
アゲハは空の宝石のごとくいつみてもはっとする美しさがあるが、さすが「夏の貴婦人」との異名をもつキアゲハは、その大きさも色合いも格別で、はまる人がいるのに納得がいく。はまったひとたちは一度食糧難も経験し、それからせっせと彼らの食草であるパセリや三つ葉、明日葉などを育てるらしい。
わたしも来年にそなえてパセリを育てている。大量収穫が期待できるが種から育てるのは結構難しい。種をまきつつ、無農薬の苗を何個か購入してそれらを育てることにもした。
キアゲハのおかげてパセリの美味しさとその効能に目覚め、毎日食べるようにもなった。
パセリを育てて収穫する楽しみも増え、また彼らのおかげて農業の奥深さをさらに感じるようになった。
野菜をきちんと、丈夫に美味しく育てるって難しい…。
無農薬で頑張っている農家の皆さん、本当にすごい!!
2018/06/27
アゲハとキアゲハ 15 食糧難、そして反省。
そこで、とうとう、食糧難に…。
このような話はネットでもよく見かける。
無農薬で育てていたパセリは本日、ほぼ枯渇状態。なんとか採取した葉を食べてもらっている。
化学肥料や農薬が未使用の無農薬パセリがくるのは明日…。
本日、なんとか2匹が前蛹となった。が、食べ盛りの幼虫があと3匹…。
そこで先日、買い物で近所を歩いていると園芸店によく育ったパセリの苗が。
幼虫に食べさせないまでも、今後のために育てておこう、と購入することにした。
そこでいちかばちか店主に農薬の使用を聞いてみると、この苗は無農薬だとの返答。
食糧難に陥っている私のなかでかすかな光が。
これだけ生い茂っていれば、かれらを満腹にさせられる。
でも、どうだろう、農薬未使用の苗がこんなに手短に安価にかえるだろうか?
期待と不安とが交錯すること、その日一日中。
苗はさっそくプランターに植え付けて、徒長ぎみのものを摘んだ。
そして摘んだものをそれを水でよく洗い、水にひたすこと半日。
「無農薬」という言葉を信じて、夜に、まず一匹に与えてみた。
すると…。
翌日、幼虫の様子がおかしい。
葉が減っている様子はなかったが、フンをしているので少し食べたのだろう。
じっとしている姿はちぢこまっていて元気がない。
その様子を見て一気に不安と怒りが胸に渦を巻き、「ごめんね、ごめんね!」と言葉が出た。
あの苗は、幼虫に危険だったのか。ああ、焦るんじゃなかった。
すぐに葉と幼虫を引き離し、うちの無農薬パセリをそばに置いた。
幼虫はなかなか動かない。しばらくすると、小幼虫のとなりで二回り大きい幼虫が心配そうに寄り添っているように見えた。
{元気ないよ?どうしたの}{へんなもの、食べちゃったの・・・}
そんな会話が聞こえてくるようで… … …。
小さな幼虫が首を2、3回ふった。それからまたしばらくして、幼虫が葉を食べている様子が見れた。あの旺盛な食べ方ではなく、なんだかもぐもぐ小さく口を動かして…。
その様子を見て安堵もつかの間、後悔と、幼虫への申し訳ない気持ちでいっぱいに。
無農薬パセリならやはり相当の値段はする。前回購入した食用パセリだって50gで300円以上はした。自分の直観を信じればよかったのに…。
一日中、家事や仕事をしながら、小さな幼虫のことが気になって仕方がない。
幼虫が賢かったのか、例の苗の葉をあまり食べておらず、致命傷には至らなかったようで、その後は次第に食欲も戻り、ケースの中を歩くまでとなった。
どうか、かれの免疫力で毒が消えますように…。もう、祈るしかない。
キアゲハの幼虫を育てていて食糧難になり、スーパーで購入したパセリをあたえて、その後悲しい体験をしてしまった人々は少なくないようだ。
購入苗もしかり…。
自分で種から育てるのが一番安全だろう。または、半年以上育てて毒が消えたであろう苗など。
こういうとき、我々は一体何を食べているのだろうと思う。
虫が死んでしまう食料とは?虫もつかない野菜とは?
だから、農薬には基準がある。
しかし基準値以内だからと毎日、食べてよいのだろうか?食べたいだろうか。
食品添加物や化学調味料などとの複合的な影響は?
小さな命に教えられることはたくさんある。
それだけ、ヒトは自然から、もっとも遠い存在になりつつあるのだと…。
2018/06/26
アゲハとキアゲハ 14 アゲハが次々と羽化、そして、山椒の幼虫。
先週とは打って変わって、晴れの暑い日が続く。植物はうれしそうだ。
キンカンで育ったアゲハが次々と羽化した。24日1頭、25日1頭、そして本日1頭。
やはりキンカンで育ったこは小柄である。
25日に羽化したこは、心配していた蛹のこだった。他のとは違い、土色の蛹。
ネットでよくよく調べると枯葉や木に擬態した場合は茶色くなるといい、同じ環境でも違う色になるとのこと。
寄生された蛹にありがちな、湿った感や、どんどん茶色くなる、下の方がのびきったようになる・というような特徴は何日経っても見られなかったため、恐る恐るそのままにしておいた。そして昨日、朝見ると黒くなっており、もうすぐ羽化だろうと思っていたが、なかなか出てこず、11時頃にやっと羽化した。ほっとした。
皆、太陽眩しい青空を、ふわふわと旅立っていった。
さて、先日、サイクリングがてらに寄ったホームセンター。なにげなく植物苗を見ていると、山椒の苗を見つけた。小さい苗だが値段も手ごろ。山椒は前から欲しかったので品定めしていると、一個の苗に見覚えのあるものが…。
終齢になったばかりのアゲハの幼虫がぽつっと枝にしがみついている…。
{あら~、出会っちゃったか++}とさんざん悩んだ挙句、一度は苗の購入をあきらめ帰ろうとしたが、あのたよりない姿が頭から離れず、{もしかしたら店員に見つかって破棄されてしまうかもしれないし、別の購入者にポイされてしまうかもしれない…}などとネガティブな想像が頭から次々と湧き出してきて、彼にであったのも何かの縁!と、途中で引き返し、幼虫付き苗を購入した。
うちにはレモンやキンカンはあるが、山椒はない。購入苗も小さい幼苗である。
アゲハの幼虫の食草チェンジについていろいろと調べた。
{山椒から他のミカン科は難しい…個体差があり食べるこもいれば食べないこもいる、最悪餓死に……。}
今日保護したこは山椒からキンカン、もしくはレモンに変えざるを得ないのだが大丈夫だろうか。
そこで興味深い情報を得た。とある小学生の研究結果で、山椒とレモンどちらが好きかということについて長年調査しいろいろと書かれていたのだが、そこに、山椒でそだったこはあごの発達がやや小さく、噛む力が弱いので、レモンの葉なら新芽などやわらかいものを与えると食べると書いてあった。
なるほど、どうりでキンカンは食いつきが悪かったのだ。
最初この幼虫に比較的若いキンカンの葉をあげた。早速興味深そうに葉を調べていたが、ちょっとヘリをかじる程度であった。
このネット情報にたどり着いて、すぐにレモンの若い葉をあげると、ほどなくして食べているではないか!
それから今日まで(柔らかい葉を選んで与えているが)もりもり食べているので、悩みに悩んだ食草チェンジは案外すんなりできたようだ。
思い切ってこのこを保護してよかった。あとはこのこが寄生されていないこと。それだけを祈っている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あたらしく仲間になったキアゲハの幼虫はすべて終齢となった。
特に先に終齢になった三匹は食欲がものすごく、あっというまにパセリを食べつくしてしまう…。
食料がもつのも明日まで…。はやく無農薬パセリが欲しい。
次の次の世代のために、あたらしく苗も購入し育てることにした。
虫と共存のガーデニングは大変だけど、わくわくして楽しい作業だ。
なにより、ずんぐりむっくりのイモムシが目もくらむような美しい蝶に変わり、
旅立つその瞬間はすばらしい。最近は順調に羽化が続き、その瞬間のためのガーデニングかも…と感じている。
2018/06/21
アゲハとキアゲハ 13 再びキアゲハ
まるでバトンタッチするかのように。
立派なアゲハチョウだ。
った。
しかしあいにくの雨が続き、うちに2泊したのち、12日の朝、大空へ舞った。
2泊の間、ご飯をあげることができなかった。
アゲハはツマグロヒョウモンと違い、前脚にハチミツ綿棒をつけても口吻を出してくれない。
以前なにかで、タテハチョウの仲間は前脚に蜜を近づけるとよく口吻を出し吸ってくれると書いてあり、その通りだった。
だから、ミコちゃん、よっちゃん、他の羽化不全だったこたちもなんなくお世話できたのだった
しかしアゲハは口吻を出してくれない。
体力を消耗させてはいけないと思い、アゲハのいるネットに布をかけ、部屋を暗くして過ごした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
新しく購入したレモンの木には早速、母アゲハが産卵しており、卵はこちらでひきとり育てることにした。
また、キンカンの木にも次々と産卵、小さな幼虫が孵化していた。
卵で保護したこもいるが、途中、中齢で引き取ったこもいる。
そのなかで一匹、とても小さいまま終齢になったこがいる。
同じケースにいる他の二匹はむちむち太っているので、ご飯を横取りされ、あまり食べれなかったのかもしれない。
多頭は難しい…。なるべく大きさを見て小さいケースには2匹、大きいケースには3匹などと分けているが、もし1匹づつ飼育となると虫かごだらけになってしまう…。
小さい終齢だがこれからもりもり食べて順調に育っていってくれればいい。
そのためにやはり、隔離が必要かもしれない。
一方、キアゲハはまた新しい命がパセリに宿っていた。
その数5匹。今度は私が冬場から育てているパセリの鉢についていた。
ほんとによく見ないとわからないので、この時期自家製のパセリを食べるときは最新の注意がいる。
この時期パセリには卵が付いているかもしれないし、幼虫がいるかもしれない…と思うと、採種して食べるのをあきらめ、おとなしく幼虫たちの餌にしてしまった方が気が楽なようだ。
終齢になったときの食欲はすさまじいので、また無農薬パセリを頼むこととになるだろう。このパセリがまた香り高く、味が濃くておいしいのだ。
そして、栄養価が高いのか、このパセリを食べて育ったキアゲハはさらに大きかったように思う。
ツマグロヒョウモン58~ 幼虫が蛹化
ミコちゃんロスを優しく包んでくれたツマグロヒョウモンの新しい命。
鉢のスミレについていた幼虫は順調に成長し、ついに16日前蛹となり、
17日に無事蛹化した。
昨年、出会った最初は{うっ?!}となったものの、いまでは愛くるしく見えるトゲトゲのイモムシ。
赤と黒が好きなので、それもあるかもしれない。
宙ぶらりんと、かつての見慣れた形となり、蛹は煌めく突起が8つ。
これは命の光だ。
大きさ的に私はメスだと思っている
楽しみな羽化は6月30日頃か。
2018/06/11
ツマグロヒョウモン 57〜 ミコちゃんの旅立ち、そして次の命。
南国情緒漂う色彩がいつもいつも素晴らしかった。
我が家の「姫様」だった。
昨年の12月。川沿いのスミレが一掃されてしまい、コンクリートの壁面にただ一匹取り残されていた幼虫。
彼女を見つけたのは薄暗い夕方、冬の寒いころだった。
他の仲間はおそらく、スミレと一緒に除去されてしまったと思う。
![]() |
ツマグロヒョウモンとの付き合いが始まったのは、この絵を描いた2カ月後でした。 それまでは、なかなかカメラにも収まらない憧れの蝶でした。 憧れの蝶だからこそ、この手で描きたいと思ったのでした。 今では、私のなかでいちばん身近で、思い入れの深い蝶となりました。 |
トゲトゲと見掛け倒しのいかつさがなんとも愛嬌のある、小さなツマグロヒョウモンの幼虫だ。
2018/06/09
ツマグロヒョウモン 56〜 ミコちゃん100日目を迎える
今日は真夏のような暑さ。そして明日からまた梅雨空が戻ってくるとのこと。
ミコちゃんは今日で100日目を迎えた。
昨日から元気のないミコちゃん…。
ひっくり返ってももう自分の力ではもとのに戻れない。また食事の後、いつもネットの側面へトコトコ歩いていったのだけど、それも難しい様子…。
そして今日は触覚やハネが小刻みに震えている。
家人が珍しく心配そうにネットの中を覗いていた。
もうすぐ、さようならかもしれない……。
朝ごはんの蜜も、口吻を伸ばそうとしたが途中でクルッと巻いてしまい、吸わなかった。
強い日差しは避け、しばらく様子を見て、お昼過ぎにもう一度ハチミツ水をあげた。
今度は口吻をゆるゆると伸ばし、吸ってくれたようだった。
まだまだ生きようとしていると感じた。
そしてその後、時間をかけて自力でネットの側面へ移動していた。
アゲハとキアゲハ 12 キアゲハ8号、アゲハ1号羽化
アゲハ、キンカン1号が6/7羽化した。
5/27蛹になってから12日後。
キアゲハが皆そろって10日で羽化していたのを考えると、アゲハは少し遅い。
4匹のうち、2匹が寄生でやられてしまったので、不安のなか、待ちに待った羽化だった。
7日は前日に羽化した最後のキアゲハを朝放蝶した後の、アゲハの羽化だったので、2頭をならべてのツーショットはかなわなかった。
けれど、印象で比べて見ると、アゲハの方が一回り小さかった。
そして、キアゲハはゴージャスな毛(?)をまとっている。
シャープな美しさのアゲハと、「夏の貴婦人」らしいゴージャスなキアゲハ。
どちらが美しいとか…、それは牡丹と芍薬を比べるようなものだろう。
アゲハとの関係は続く。
先日購入したレモンの苗木に卵が二個産み付けられていた。
母蝶はほんとに賢いと思う。
ひとつひとつ慎重に木々を周り、脚で確認してOKであれば産み付ける。それも新芽に!
幼い幼虫は柔らかい葉しか食べれないからだ。
この二個の卵は別のレモンの葉で育てることにした。
虫食いあともあり、かなり大きい苗木だけど、購入したばかりで農薬が心配だから。
そして二個の卵は今日孵化した。
2018/06/05
シジミチョウ 8 第二号も羽化
シジミチョウ、第二号が羽化する予定日。
朝方、蛹が黒くなっていたが、なかなか羽化しない。
どうしたのだろうと不安を重ねて、お昼過ぎ…。
蛹は黒からグレーへと変わっていた。明らかに中の身体が透けている。
もしかして、羽化不全??
悶々としているうちに夕方に。
いつのまにか紙コップの淵にかわいい蝶がくっついていた。
蝶は朝方羽化するという意識があったので、夕方の羽化は意外だった。
今日はこのまま泊っていってもらい、放蝶は明日にしようと決める。
6月2日
とても天気が良く放蝶日和。
あの美しいブルーの翅をなんとかカメラに収めたいとケースの中を見ているうちに、
シジミチョウが蓋の隙間からするっと出てしまった!
そんなにも小さいのか…。
なんとかそっと捕まえて、このままベランダで放蝶。
風に吹き飛ばされるかのように、いなくなってしまった…。
可愛い姿は何点か撮影できたものの、今回も、羽化と翅を広げた姿は収められず…。
でも、無事に羽化できてよかった。。
ツマグロヒョウモン~保護したツマさんたち(ミコちゃん)55~
今日でミコちゃんは羽化してから96日。
幼虫時代も入れると約7カ月一緒にいることになる。
翅はだいぶボロボロだけど、まだまだツマグロヒョウモンのメス特有の美しさがある。
最近、ちょっとびっくりしたことがあった。
4日の朝、ミコちゃんの様子をみると、ミコちゃんが仰向けにひっくり返っている…!
死んだように脚をキュッと縮こませている…。
以前は仰向けになっても、翅(背筋?)の力で元に戻ることができた。
しかし、それもできなくなってしまったようだ…。
この状態でどのくらいいたのだろうか?
指を差し出すと、捉まってきたので、そのままくるっと元に戻した。
それからすぐに蜜をあげると、お腹がすいていたのかすいすいと飲んでくれた。
ほっとした…。
大きく羽ばたくこともなく、動きがだいぶゆっくりとなったが、蜜も普通に飲んでいるし、
今現在もネットの側面につかまって、涼しい風を浴びている。
ネットは特大サイズから、小サイズに変えた。
万が一、上から落ちてしまったとしても、ダメージが少ないかと思ってそのようにした。
ツマグロヒョウモンと一緒に過ごすことがすっかり日常になった今、
まだまだ一緒にいたいと思うが、ミコちゃんはどうだろう。。
3月頃に買ったニオイスミレももりもり茂っているので、どうぞ卵を産み付けて頂戴という感じなのだが。
知らない(または興味のない)ガーデナーからは確実に目の敵にされ
赤と黒のトゲトゲの、いかついお子様に早く会いたい…。
2018/05/31
アゲハとキアゲハ 11 アゲハキンカン2号も寄生被害に…
一方で、昨日30日、アゲハのレモン2号が無事に蛹化した。
美しいフレッシュグリーンの蛹だ。これが寄生の被害がない、普通の正常な蛹だと思う。
1日たっても鮮やかな色は変わっていないのでおそらく大丈夫だろう。
羽化の予定は10日後の、6月8日。
シジミチョウ 7 第一号羽化!
22日に蛹になってから8日で羽化に至った、第一号。
ヤマトシジミ。
落ち着いたグレー色に黒い点模様がアクセントの、巷ではなじみ深い蝶だ。
なかなか見れないが、翅を広げるととても美しい青色だ。
開帳12cmを超えるキアゲハと比べると、蛹もそうだが、成長も本当に小さい…。
この1cmにもみたない蛹から本当にでてくるのだろうかと半信半疑であったが、
無事に羽化した。
正直ほっとした。。
予想通り、蛹から這い出してきて、紙コップの側面をよじ登り、翅を乾かし始めた。
アゲハは乾くのに10分程度かかっていたが、シジミはわずか2分程度。
ケースの中で、おきまりの両方の翅をくりくりこすり合わせる姿をしたかと思うと、
1時間くらいしたら、もう飛べそうな様子になった。
羽化から2時間後、ベランダで放蝶したが、すぐにふわふわ飛んだかと思うと、ご近所の屋根の上に止まり、そこから2時間くらい動かなかった。
出すのが早かったかと不安になったが、雨の降りだす前に移動したようだった。
ベランダに行くと、鮮やかな青いシジミチョウがふわふわと飛び立っていくのがみえた。
彼らの食草であるカタバミのはえたコンテナから、もう一頭、同じ日に羽化し飛び立ったようだった。
彼らの卵や幼虫を見つけるのは、その微細さにきわめて困難だと思う。
私は母シジミの産卵に偶然にも立ち会えたので運が良かった。
こういう機会がまたあるか、わからない。
また彼らに出会えるように、あのカタバミコンテナは大事にしておきたいなと思う。
2018/05/29
シジミチョウ 6 22日に蛹化したこが羽化間近
ほんとうにこの中に蝶が収まっているのだろうか?
本日、22日に蛹化した蛹の色が時間を追うごとに変わっていった。
夜にはほぼ全身黒色に。
羽化まじかということだろう。
キアゲハは7頭すべて無事に羽化し(残るは1頭)、成虫は素晴らしい美しさだった。
アゲハも蛹化したものが2匹おり、羽化が待ち遠しいが、
本心はこのシジミチョウの羽化が一番楽しみなのである。
日ごろなかなかゆっくりみれないあの爽やかなブルーの翅を見せてくれるだろうか?
明日から3日、雨降りなようなので、羽化しても外に出せないのでは?
などといろいろ考えつつ。
一番大事なのは、早起きせねば。
シャクちゃんは常に枝のふりをする 〜6 スミレちゃん羽化
前に羽化したミントちゃんより一回り小さい。
やはり、ミントの方が栄養価が高かったか。それとも性別が違うのか、個性なのか?
蛾らしく、ケースの側面にペタッと張り付いていた。
夕方、スミレちゃんをケースから外にだした。
小さいわりには飛ぶ威力が強い。羽音にちょっとびっくりしてしまった。
ベランダの下の方にへばりついていたが、夜にはもういなくなっていた。
残るはスミレ2号。
アゲハとキアゲハ 10 キアゲハ7号が羽化、そしてアゲハレモン1号が寄生…
皆、戸惑うことなく、飛び立っていった。
そして19日に蛹化した7匹目の無農薬パセリ育ちのキアゲハの蛹が、昨日黒化しはじめ、本日午前9時ごろ無事に羽化した。さすが栄養たっぷりのパセリをもりもり食べまくっただけあって、先に旅立ったキアゲハのように、開長12cmはある立派な成長ぶり。
羽化も見ることができた。
タテハチョウ科のツマグロヒョウモンは逆さにぶら下がる垂蛹なので、羽化時に真っ赤な老廃物がバッと出るが、アゲハは逆なので、老廃物がすべてケースに収まっている。蝶が老廃物を出すとき、シャーっと勢いの良い音がした。
(ケースの裏でなったこは、蛹からこの老廃物が流れ出てしまっている場合もあった)
1時間ほどじっとしていたと思うと、他の蝶同様、出してくれと言わんばかりにバタバタ騒ぎ出した。
今日は風も穏やかで天気が良かった。ベランダでケースの蓋を外すと、ほどなくしてふわりと空へと飛び立っていった。
パセリのキアゲハたちはみな、蛹化から10日で羽化に至った。
蝶の寿命は自然界だと1週間から2週間程度だという。
もしかしたら、飛び立っていった蝶たちは、鳥やカマキリたちなど、他の生物の餌となってしまうかもしれない…。それは命をつなぐ大切な役目だからしょうがないと思う。
だけど、こうも思う。
どうか、ニンゲンの手にはつかまらないでほしい。
とても美しい蝶だからこそ、人の好奇心の対象になってほしくない。
それだけは、なんとなく・・・心がざわざわとする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一方アゲハについては、今日はショックなことが…。
レモンの木で保護した幼虫、約5日前蛹になったが、小さい個体のままであったのが少々不安であった。その時の色はまだ淡いグリーン。
その後、日を追うごとに変色、これは怪しいと、牛乳パックに移し、他のものとは別にしておいた。
さらに怪しい色になってきて、側面に黒いしみのようなものも見えてきたので、昨日の時点で外に出した。
そして本日、中を開けてみると…。
茶色に変色した蛹の側面から、たらぁーっと液が漏れ出していた。
そしてパックの下に何かが見える。これはまずいと、恐る恐る確かめた。
出てきたのは赤茶色の丸いものが3個。どうやら蛹のようだ。
幼虫は2ミリ程度の若齢で保護した。その前におそらく、寄生バエの卵が付いた葉をくちにしてしまったのだろう。ハエたちはアゲハ幼虫の食痕を目印に、卵を産み付けるらしいのだ。
そして幼虫が蛹になったと同時に、体内でハエの天下となり、アゲハは亡くなったのだと思う。
本当に悔しい…。
想像するのも嫌だが、体内のハエは昨日の夜にウジとして蛹から出てきて、蛹になったのだろう。蛹になるとき脱皮はしないらしい。
彼らも同じ命なのだけど、少ないながらも一生懸命調達したレモンの葉っぱを食べたいだけ食べて、アゲハの命を奪い、なんて奴らだという思いが強くでてしまう。。
私も浅はかなニンゲンのひとりなので、3つの蛹は破棄した。
アゲハの蛹での辛い想いはこれで2度目。
3度目の正直はあるだろうか?
27日に蛹になったキンカン1号はしゅっとしたフォルムで現在も薄緑色のきれいな蛹だ。
そして本日、キンカン2号が蛹になったのだが、いかんせん、小さいまま蛹になってしまったようだ。
もしかして、調達した葉にまた…?
2-3日、様子を見ておこうと思う。
2018/05/25
アゲハとキアゲハ 9 16日に蛹化した3頭が羽化
蛹化後10日経っての羽化。やはり冬場と違い、春の羽化は順調のようだ。
昨日から最初の1匹の蛹が黒くなり、今にも羽化しそうな様相となった。
おそらく明日(25日)の朝だろうと思い、見逃すまいと5時半に起きたが、うとうとしている間に(6時ごろ)羽化してしまっていた…。
『夏の貴婦人』との異名も持っているというキアゲハ、なるほど、大柄でとても美しい。
背中のたっぷりとしたふさふさ、アクセントのブルーのラインと赤い点がなんともおしゃれ☆☆☆
自然の造形は本当にすごい。
3匹が次々と羽化していった。
翅を乾かし、羽化から2時間ほどたつと、最初に羽化したこがバタバタし始めた。
翅を痛めてはいけないと、ベランダでケースの蓋をあけた。
ひょこッと出てくると、差し出した私の指に乗っかったので、近くのビオラに移動。
大切に育てたビオラと美しいキアゲハの共演にしばしうっとり。
天気はいいが風が強いので、キアゲハはなかなか飛び立てない様子。
まぁ、翅が温まるまで、飛び立つ準備ができるまで、ゆっくりしていってくださいよとしばらく様子を見ていた。
1時間くらいたっただろうか、風に乗るようにふわりと飛び出し、そのまま大空へ…。
北の彼方へ、空高く舞い上がって行った。
その後、2頭も大空へ。
最後の1頭はなかなかケースから出てこず、午後2時頃になってようやくベランダから、まずは鉢植えの花にしがみつき、他の蝶同様、風に乗るように飛び立っていった。
蝶が羽化し、さよならする瞬間は、いつも心にサーっと冷たい風が吹く。
{飛び立ったあとは、彼らの生きざまをまっとうしてくれればそれでいい。
どうか無事に命をつないでね。
やはり青い大空が彼らには似合う。
でも幼虫時から過ごした約1カ月、思い出がたくさんある。
虫には記憶があるというが、また戻ってきてくれるだろうか・・・。}
大空に消えていく彼らを見つめて、そんなふうに思っていた。
シジミチョウ 5 2匹が蛹に
1cmほどの体調になったかと思うと、ほどなくして、2匹とも前蛹→蛹化した。
自然界では葉の裏や枯葉の中で蛹化するらしいと聞き、枯葉に見立てた紙をクシュクシュしたものをケースに入れておいたのだが、それには目もくれず、2匹ともキッチンペーパーの裏の隅っこで前蛹となり、1日置いて蛹となった。
幼虫の頃も俗にいうワラジ型というもので、ずんぐりぽってりとした形がとてもかわいらしかった。芋虫でこんなにかわいいこは見たことないと、個人的に思っている。
そして蛹もとっても小さくてコンパクト。
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5/18 産毛が可愛いシジミチョウ幼虫。 |
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5/18 全部で二匹。目視が大変でした。 |
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5/21 ちょっとずつ成長してシジミチョウ特有の ずんぐりむっくり俵型に。 |
羽化の時、這い出してくるようなので、紙コップを半分に切り、下の部分にガーゼを敷いて足場を作り、その中に2個の蛹を入れた。
6月上旬の羽化がとても待ち遠しい。
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前蛹。そして蛹。脱皮した後が蛹のそばに。 |
![]() |
カーゼをしきつめた紙コップに移動。 |
2018/05/24
シャクちゃんは常に枝のふりをする 〜5 ミントちゃん18日目に羽化
大水青やヨナクニサンなど、美麗な種も多い蛾ではあるが…。
そんななか、シャクガ=ヨモギエダシャクのミントちゃんが今日羽化していた。
モノトーンの淡い模様で、蛾らしく翅を大きく広げてペトッと蓋の裏にくっついていた。
蛾の活動は夕方からだろうと、午後6時頃、ベランダでさよならをした。
翅は薄く、ケースの蓋の緑がすこし透けていた。ボディは太め。
そしてまん丸オメメのひょうきんなお顔立ち。
この蛾を飼育することになったのも、私の育てているミントやスミレに付いていた、尺取虫がなんともかわいらしかったから。
細い身体で奇妙な歩きをし、時に口から出した糸でターザンごっこ。
多食なシャクちゃんはミントもスミレも(母親の育てているゼラニウムにもいたがこちらは母の手によりお☆さまに…)もぐもぐと食べ、終齢になったころにはあの細身のおもかげなく、むっちり太り、横になってむしゃむしゃしている姿は、まるでオジサンのようだった。
蛾に対する偏見は私も人並みで、毛虫だとかさされて痛いとか、鱗粉だとか、卵は密集して産むだとか、そういうイメージだったけれど、シャクちゃんはちょっとちがっていた。
尺取虫が蛾になるということもつい最近しったし、群生してわさわさしているイメージの強かった蛾の幼虫だが、シャクちゃんはひとつの株にぽつっと、孤独に食事をしていた。
そんなに株を食い荒らされることもなく、彼らが育つだけの食材はたっぷりとあったので、飼育してみようとなったのだった。
さよならの時はなんとなく寂しい気分にもなったが、ここにはあまり戻ってこない方がよいよと思ったり…。
2018/05/23
アゲハとキアゲハ 8 アゲハの幼虫がすべて終齢に
脱皮する直前、鳥フン状態から青い身体が透けて見えるのでわかる。また1日動かなかった幼虫がウニウニと動き出す。
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キンカンとアゲハ幼虫。 |
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脱皮直後の終齢幼虫。まだ、しわしわです。 |
レモン組も食料について厳しいものがあるが、
キンカン組でも困っていることが一つ…。
幼虫はどうも古くて固い葉が好みではないようで。。
二匹とも終齢になったので、多少固い葉でも大丈夫だろうと、新芽ではなくややオールドな葉をいれたところ、なかなか食べようとしないでケース内をうろちょろうろちょろ。
大きい子にいたっては、ちょっとかじり試食して、{これはまずいっす}?とその後見向きもしない。
固そうな葉をいれてから6時間、根負けして、新芽を入れた。
キンカンは私の木ではないし、新芽を摘むのはとても心が痛むのだが…。
早く大きくなって蛹になってくれるといいな。。
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元気に咲くバーベナ。アゲハは赤色が見えるという。 |
2018/05/21
ツマグロヒョウモン~保護したツマさんたち(ミコちゃん)54~ ツマちゃんとミツバチ
窓を開けていると、涼やかな風が入ってきて気持ちが良い。
ミコちゃんは羽化して81日目となった。
翅は欠けそうで欠けていない。最近は激しく動くこともなく、ネットの中を翅を優雅に動かしながら移動している。
外では連日、メスのツマグロヒョウモンがビオラに訪れてくれた。
ある天気の良い午前中、やわらかい風のなか、ゆったりと滑空しながら舞い降りた一羽のツマグロヒョウモンのメス。
まだ羽化したばかりだろうか、翅がとても瑞々しい。
ふわっと私の周りを飛んだかと思うと、確かめるかのように鉢植えの花に次々と止まって行った。
マリーゴールド、真っ赤なバーベナに、クローバーの鉢(これにはテントウムシの大家族が住み着いてくれている)、そして冬から咲き続けているビオラ。
ビオラに止まった時、いつも着ているミツバチがツマグロヒョウモンのおしりをひょいっと押した。それに驚いたツマちゃんはささっと飛んで行ってしまった…。
花はたくさん用意しますから、ハチも蝶も、仲良くやってくれればよいのに…。
縄張りのようなものがあるのだろうか。
そういえば樹液にも蝶やハチが集まってくる。恐ろしいのはあのスズメバチ。
いつだったか、近所の森の木にルリタテハが二頭いるのを見つけ、近寄ると、そばに大きなスズメバチがいて、恐る恐るその場を離れた覚えがある。。
今読んでいる虫の本によれば、その肉食のスズメバチを追い払う蝶がいるという。
国蝶のオオムラサキ、それもメスだとか。
彼女がやって来ると、スズメバチほか、どの虫も退くという。そして追い払われた弱い蝶たちが樹液を吸いに戻ってくるのだという。
虫の世界は知れば知るほど面白く、本当に奥深い。
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夏の花。サフィニア モモイロハート。 |
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こちらはサフィニア ブーケ。摘心なしでこんもり咲くけど、 茎がちょっと折れやすい…。 |
アゲハとキアゲハ 7 キアゲハ7匹が蛹化に成功
美しいフォルムのレモンイエローの蛹が7個。
あるものは割りばしで蛹化し、あるものはケースの蓋の裏でなった。
ケースの蓋の裏はツルツルとして羽化時の足場に不安があったため、捉まりやすいようにガーゼをつけた。
別ケースにて蓋裏でなった幼虫で、微妙な位置で蛹化したものは、そのケースにあらかじめ貼っておいたガーゼを切り取り割りばしに巻き付けておいた。
割りばしでなったものには羽化後止まりやすいように、木でできた洗濯ばさみにカッターで傷をつけ、蛹の上部分ににつけておいた。
ひとつだけ、ケースのツルツルの側面でなってしまったこがいる。
蓋の裏よりもさらに足場が悪いので、蛹のうえに、這いやすいようにガーゼを貼っておこうと思う。
試行錯誤の連続だけど、皆無事に羽化してほしい。
最初の3匹は16日に蛹化したので、予定は30日頃だろうか。
その次の2匹が18日、さらに2匹が19日、蛹化した。
残る一匹はまだ小さい個体で、脱皮を待っているのか、1日以上動いていない。
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前蛹。あの大きい身体がみるみる縮み…。 無事蝶になれますように、とお祈りしているかのよう。 |
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そして、なりたての蛹。 |
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しばらくたって完成。レモン色でしゃきっとしてます。 |
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一方、キンカンとレモンの木についていた合計4匹のアゲハ。
食材の調達がやや難しいと感じている…。
2匹がすでに終齢の装いになり、ミニミニ芋虫のようでとてもかわいい。
あとの2匹の小さい個体はまだ鳥フン状態だ。この時は新芽の方が良いとされ、キンカンは比較的新芽が多いので苦労しないが(とは言っても母親の木であり小ぶりなので新芽を摘むのはその都度心痛い…)、レモンの木は3月の冬の日に落雪により枝がざっくりと割れ、華奢な体がさらに小さくなってしまっているので、新芽もそんなについていない。
柔らかい新芽は鳥フンのこにゆずり、早々に5齢となったこには硬めの葉を食べてもらっているが、パセリをもりもり食べていたキアゲハの幼虫に比べ、食がやや細いように思う。
やはり新鮮な葉を好むらしく、毎日、葉を摘んでは、水処理(コットンに水を含ませ切った部分をそれでアルミホイルにて包む)して与えている。
パセリは葉が柔らかく、栄養価も高いし、ヒトにもとってもよい食物だから、あれだけ旺盛に食べていた幼虫が日増しに大きく育ち、早々と蛹化したのは納得がいく。
育ててみた感覚で言うと、1匹あたり70g程のパセリを食べていた印象。
小さな鳥フン状態の時と、終齢になった時の食欲は比べ物にならない。
今回、気づいたことがもう一つ。
やはり、アゲハの幼虫は脱皮した皮を食べるということ。
気まぐれで食べないこもいたが、大体間食して、跡を残さなかった。
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脱皮して終齢に。直後なので顔がまだ白い。 このあとじわじわ、歌舞伎顔に…。 |
2018/05/15
シジミチョウ 4
昨日、2匹いることが確認でき、ほっとしたところ。
現在、2ミリくらいだろうか。
シジミチョウの幼虫特有のワラジ型で、かわいらしい姿になってきた。
ツマグロヒョウモン~保護したツマさんたち(ミコちゃん)53~
四季の流れが速すぎないかと思うこの頃…。
ミコちゃんは羽化して75日、蝶界ではだいぶお年寄りになってきたことだろう。
左の翅が大きく欠けてしまいそうで、ハラハラしている。
それでも、翅を広げた姿はやはり美しいのだった。
昨日、家のそばのビオラに、ツマグロヒョウモンのメスが訪れてくれた。
立派なサイズのメスだった。
オスの姿はとんと見かけないのだけど、無事に卵を産んだのだろうか?
アゲハとキアゲハ 6 ショック!!
ぐったりとしていたものの、その後、なんとかもち直してうろちょろしていた。
ほっとしたのもつかの間、
次の日ケース内を見ると、チビがいない。
どこにもいない。??
大、中サイズの幼虫が6匹いるがチビが確認できない。
まさか?と思い、「キアゲハ 共食い」で検索。
いろいろと記事が出てきた…。
どうやら、アゲハの幼虫は、共食いをしてしまうらしい…。
無知は罪、というけれど、まさに想定外だったので、調べようがなかった。
ああ、なんて事だ…。… … …
その後、すぐに、大きな幼虫を3匹、中くらいを2匹、無農薬パセリを与えている2匹とケースを分けた。
購入した無農薬パセリを食べている幼虫も順調に成長している。食糧難の時は、このパセリが使えそうだ。
13日、大きな幼虫3匹はすぐに前蛹→蛹化できるよう、特別室に。
一方、卵から育てているアゲハの幼虫も順調に育っている。
こちらの方が食料調達が難しい。
そして、別のレモンの木にくっついていた2匹も、母親が困っているので捕獲。
小さい木のためこれ以上は無理ということだが、葉っぱをもらうことは確約。
うちのキンカンもレモンの木もすぐに限界がきそうな大きさ、、
もっと大きな柑橘の木があるからそこに産卵してほしいのだが。。。
蝶たちの必死なのだろうなと思う。
2018/05/13
シャクちゃんは常に枝のふりをする 〜4 スミレちゃん、土に潜る
今日、尺取り虫のスミレちゃんはケースのなかをうろちょろ、うろちょろ。
ご飯が足りなかったかと思い、ベランダで育てているスミレから葉っぱを三枚取り、ケースに入れた。
その後様子を見ると、葉を食べている様子もなく、スミレちゃんの姿がない。
ケースの下をふと見ると、キッチンペーパーの下に潜ったスミレちゃん。
ややまっすぐになり、眠っているよう?
もしかして、土に潜りたかったか?
ユルいうんちをしていなかったので、気づかなかった。。
このまま蛹になるかなと思いほっておくと、しばらくしてまた忙しく動きだした。
いまいち具合がよくなかったらしい…。
うろちょろするスミレちゃんをなんとか蛹化用土ルームに移動。待ってましたかのように、土の中へすぐにもぐって行った。
そのさい、背中の筋が点滅するように動いていたのが不思議だった。
一週間前に潜ったミントちゃんにぶつからなかっただろうか…。
2018/05/11
シジミチョウ 3
まだまだ小さく、確認するのが一苦労…。
2匹産まれたはずだが、目視できるのは今のところ1匹だ。
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5月5日撮影の幼虫。 |
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5月6日撮影の幼虫。 |
カタバミは小さくて茎も細いため、すぐに萎れてしまう。
コットンに水を含ませ、それで茎の末端を巻いて、さらにアルミホイルで包んだものをケースに入れてあるが、幼虫の様子をみるついでに、毎日枯れたものを省く。幼虫がくっついていないかよーく見て。
今日も幼虫は同じカタバミの葉にくっついていた。昨日食痕が確認できたので食べたのだと思うが、それから動いていないらしい。
幼虫は半透明から乳白色に変わり、ちょっと大きくなったようだが、また脱皮に備えているのだろうか。
あまりに小さいので、正直、毎日不安になる‥‥。
いろいろなブログを読むと、植木鉢にカタバミを自生させ、そこに卵を産み付けられたら、それを飼育するというのが一番よい飼育方法のようだ。
アゲハとキアゲハ 5 キアゲハの幼虫が誤食…
最近読んだ虫の本にそう書いてあった。
そうなのだろうか?
キアゲハの小さな幼虫が数日前からケース内をうろちょろし、水差しで入れておいたキンカンの葉によじ登り、卵から産まれたばかりのアゲハの幼虫の邪魔をしていた。
そしてうっかり?キンカンの葉を食べてしまったようだ。
かじりあとのすぐそばでそれから動かなくなってしまい、昨日はのけぞった状態になってしまっていた。
同じ種でも、異なる食草を食べることはよくないのだろう。
一緒のケースに入れていた私の責任でもある。しかし、虫もバカではないと思い、まさか、食べてしまうとは…。
その小さなキアゲハの幼虫を葉ごとそっと引き離し、アゲハとキアゲハを別々にした。
昨日の時点ではかすかに動いていたが、キンカンの葉を誤食したこのキアゲハの幼虫はもうだめかもしれない。
ごめんなさい、としか言いようがない…。
アゲハの幼虫は少しづつ成長している。キアゲハと比べると、やや色が茶色い。まだ幼い幼虫のため、新芽を摘んで与えている。休み休み、少しづつ食べているようだ。
一方、キアゲハは、一番大きな一匹が脱皮し、あの派手な装いに変わってきていた。なんともにぎやかな感じだ。
毎日様子を見ていると、幼虫は休んでいる事が多い。時々思い出したようにむしゃむしゃと食べ、消化を待つように、ただひたすらじっとする。それの繰り返しだが、それでも着実に大きくなっている。個体差は相当ある。
先日届いた無農薬のパセリを2日前から与えている幼虫も元気そうだ。
食糧難に陥いる前に、ネットで購入しておくとよいかもしれない。
試行錯誤の日々が続く。
2018/05/07
ツマグロヒョウモン~保護したツマさんたち(ミコちゃん)52~
シジミチョウ 2
毎日、様子をみているが、目視できるのは1匹だけ…。
もう一匹いるはずなのだが、どこへ隠れているのやら。。
5ミリぐらい大きくなってくれれば、お世話も楽になるのだが。
終齢幼虫は12ミリくらいらしい。
ケースに入れておくカタバミは毎日新鮮なものを採取し、枯れたものがあってもそのままにしている。なぜなら小さすぎて見えない幼虫を間違ってポイしてしまったら大変だから。
先日、外では夜、スズメガが卵を産み付けているのを目撃した。
スズメガ特有の丸々とした身体から出てきた卵は緑色。次々と産み付けていく。
シジミチョウのそれをくらべると何倍だろう…。
まぁ、芋虫の大きさもスズメガクラスは超ド級ですが。
シジミちゃん、目視が楽になるぐらい、どんどん大きくなってください。。
アゲハとキアゲハ 4 次々脱皮
眠に入ったと思いきや、次々と脱皮していったが、まだまだ小さいこもいる。
アゲハ幼虫の食草のキンカンも同じケースに水差しで入れており、キアゲハの小さいこがそこによじ登って、3ミリあるかどうかのアゲハの幼虫たちの邪魔をしていた。
今すこし不安なのが、このキアゲハの幼虫を育てるパセリが足りるかどうか…。
8号鉢に2つ、6号鉢に1つ、小さいポットに3つ苗があるが、もしも足りない場合は無農薬のパセリを食べてもらうことになるだろう。
土壇場で慌てたくないので、無農薬のパセリを購入しておいた。
無事に食べてくれるだろうか…。
間違ってもスーパーで購入するパセリは与えられない…、とネットで調べていて思う次第。。
もっと深刻なのは柑橘の葉を食べるアゲハの幼虫。
ケースには2匹でこのこたちを養育する分の葉はあると思うが(母よ御免)、それ以上は無理と思う。
来年~それからのことも考え、私も柑橘類の苗を購入しておこうと思う。
そしてパセリの種まきは、すぐに始めた。
シャクちゃんは常に枝のふりをする ~3匹の尺取虫~4 ミントちゃん土に潜る
みるみる太っちょになった。
最後は尺取虫とは思えないほどのムチムチボディに…。
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5月4日撮影のミントちゃん。太りました。 |
そして、昨日、緩いうんちをしたので、もしやと思い、土を入れた別のケースを用意し、そこへミントちゃんを入れた。
ヨモギエダシャク他、蛾は土に潜って前蛹→蛹化することも多い。
ミントちゃんも昨日の晩、最後にミントをひとかじりして、土に潜ったようだ。
羽化は1週間後ぐらいだろうか。
一方、スミレちゃんは脱皮し、一回り大きくなる準備も整った。
ミントちゃんにくらべやはり成長が遅い感じだ。
3匹目の尺取虫はミントで育てることにした。
2018/05/04
アゲハとキアゲハ 2 卵が孵化
シジミチョウ 1 卵が孵化
とっても小さなシジミチョウの卵が孵化した!
目視できないくらい幼虫も小さい…。
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羽化したばかりのヤマトシジミ幼虫。産毛がかわいい。上に見えるのは卵の殻。 |
カメラで何とか接写すると、産毛の生えたかわいいこが移っていた。
カタバミを削るようにして食べているようだ。
それにしても、本当に不安になるくらい小さい。
このこたちがあのカタバミの中で生きているのか…。
カタバミという植物はシジミチョウに取ってなくてはならない存在だ。
先日も、シジミチョウがコンテナに咲いているカタバミの黄色い花から蜜を吸っていた。
幼虫の保育園であり、レストランであり、とっても大切な存在だろう。
一方、ニンゲンからはカタバミはほぼ雑草扱いだから、常に抜かれて、根から枯らされることも多い。
シジミチョウの生育にも少なからず影響していると聞く。
私はこの小さいながらも美しくてたくましいシジミチョウが大好きで、かわいらしいカタバミも好きなため、コンテナに生えているものはそのままにし、鉢植えでもカタバミを育てている。
カタバミは夜になると葉を閉じる。
それをみると、ああ、このこたちも生きているんだなぁ・・・としみじみ思う。
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ベランダに遊びに来たシジミチョウ。 |
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シジミチョウは一見地味ですが、 翅を広げたときの淡いブルーは素晴らしいです。 天気の良い日は翅を広げながら日光浴している姿をよく見かけます。 |
シャクちゃんは常に枝のふりをする ~2匹の尺取虫~3
それにしても、フンが大きい。そして大量。毎日ケース内を掃除する。
ツマグロヒョウモンの幼虫と比べると、水分が多いように感じる。
土に戻したら、よい肥やしになりそうな。。
かたや、スミレの葉を食べるスミレちゃんはミントちゃんと比べ成長が遅いようだ。
脱皮もまだである。
やはりミントのほうが栄養価が高いか。
ミントちゃんは先日浮気をしてスミレの葉を食べていたが、すぐにミントに戻っていた。
この際、スミレちゃんもミントを食べてくれないだろうか。
ミントの摘心にもなって、一石二鳥なんです。。
そして今日、、ベランダの水やり用ペットボトルにまたもや一匹の尺取虫。
所在なさげにくっついているので、こちらも飼うことに。
このこをミントちゃんと同じケースに入れていたら、小さすぎて脱走、蓋の上で枝のふりをしていた!
尺取虫は危険を察知すると枝のふりをするようだけど、やはりかえってめだつような…。
なんともけなげな虫たちです。。
2018/05/01
アゲハとキアゲハ 1
シャクちゃんは常に枝のふりをする ~2匹の尺取虫~2
ちょっと様子を見るとなにやら、顔が取れそうな様子…。これはツマグロヒョウモンの幼虫でも見たことのある、脱皮の合図(とかってに解釈)?。
それからほどなくして、ミントちゃん、脱皮が完了した様子。
フレッシュな感じのミントちゃんがじっとしていた。
これからどんどん大きくなるのね。
『イモムシハンドブック』にの写真をみると、ヨモギエダシャクの幼虫は尺取虫にしてはなかなかのむっちり体格で、6cmにはなるという…。
ちょっと怖いような、わくわくするような。。
午後、ミントちゃんをみると、あったはずの脱皮した皮がない。
食べてしまったようだ…。そして、顔の部分は残っている……。
たしかアゲハの幼虫も皮を食べてしまうという。
ツマグロヒョウモンのトゲトゲ幼虫は脱皮後、脱ぎっぱなしだったが、あのトゲトゲは食べにくいか、と思いつつ。。
芋虫それぞれ、なんとも個性的で面白い。
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枝のふりをして休むミントちゃん。上向きです。 手がきゅっとなっています。 |
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小さいながらも葉っぱの上でシャキッと枝のふりをするスミレちゃん。 かえってめだつような・・・。 |
2018/04/29
ツマグロヒョウモン~保護したツマさんたち(ミコちゃん)51~ シジミチョウさん到来
今日も晴天、太陽が眩しく、そして風が強い。
ミコちゃんは羽化して59日目となった。
もうすぐ2カ月。
翅が少しづつ欠けてきているが、翅を広げた姿はやはり美しくて、うっとりしてしまう。
ミコちゃんについては常に悩んでいる。
先日、家人とも話した。
ミコちゃんを外に出した方が良いのかどうか…。
近所でツマグロヒョウモンを飛んでいる姿をまだ見かけない。
アゲハやモンシロチョウ、キチョウは複数の個体、そしてルリタテハの姿も見かけたが、ツマグロヒョウモンはまだまだ飛んでいない。
今出しても、オスを探してさまよった挙句に鳥の餌になってしまうのではないか…。
仮にしばらくたってオスを見かけ、出してあげたとしても、その時にミコちゃんは相当歳をとってしまっていて、外の生活はしんどく、出会う前に死んでしまうのではないか…。
あれこれ話し、ミコちゃんはこのまま看取って良いのではないだろうか、と、
最後にはそのような結論に至った。
それでもどうしていいかわからない自分がいる。
ここは安全で、日光浴もできて、朝夕の食事つきだけど、ミコちゃんは大空をとびたいのではないだろうか。
葛藤に葛藤を重ねる自分がいる。
私にできることは、毎日のごはんと、季節の花を摘んでくることぐらい…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そんな晴れの日、先日のシャクちゃんについで、またお客様が来た!
外で花の世話をしていると、フワフワと漂う小さな個体。この風のつよいなか、コンテナに生えたカタバミにしっかりとしがみついている、かわいいブルーの小さな翅。
シジミチョウだ。
この蝶はそこかしこで見かける蝶で、一見地味だけど、翅を広げた姿がとても美しいので好きだ。食草はクローバーに似たカタバミ。
もしかしたら、と思い様子をみていると、カタバミに卵を産み付けていった!
1ミリもない小さな卵。
産み付けていったものを2個持ち帰り、育ててみることにした。
シジミチョウを育てるのは憧れだったので、別鉢で他のカタバミも育てていた。
それで養育できるだろう。
さて孵化はいつごろだろうか??
シャクちゃんは常に枝のふりをする ~2匹の尺取虫~1
そして、腰の部分に特徴的な点が見えてきたので、それをもとに検索すると、このこはヨモギエダシャクという種類の蛾であることも分かってきた。
つい先日も、スミレの葉に同じような尺取虫がついていたので、シャクちゃんのケースに入れてみた。
便宜上、ミントに付いていたのをミントちゃん、スミレの葉についていたのをスミレちゃんとしよう。
シャクちゃんたちは眠るとき、常に枝のふりをするようだ。
小さいのにスミレちゃんも枝のふりをしていた。一生懸命、しかも葉っぱの上で…w
よくよくみると、口のあたりから糸をひっぱって支えていた。それが一時きれてしまい、びよーーんと中刷りに…W
なんともおっちょこちょいそうな2号である。
ヨモギエダシャクは開長5センチほどの小さな蛾。
とても地味な感じだけれど、あわい点描画のような趣。
これからが楽しみである。
2018/04/24
ツマグロヒョウモン~保護したツマさんたち(ミコちゃん)50~ オレンジミントに尺取虫?
今日は日中曇り空、夜に雨が降ってきた。
みこちゃんは羽化して54日目となった。
左右上翅が徐々に欠けてきているが、翅をふわりふわりと動かしながらネット内を動く姿はやはり優雅だ。
時々、翅通しをくりくりとこすり合わせる姿がかわいい。
さて、我が家の極狭ベランダは、私が園芸にはまってしまったがために、多数の植木鉢でジャングルのような状態だ。
冬場から咲き続けているビオラと、これから咲くサフィニアやペチュニア類が所狭しと並んでいる。
花を育てていると、毎朝ミツバチのお客様が来てくれる。頭数は1~2頭と少ないので、同じこではないかと思っている。私の花を気に入ってくれたとは、なんとも光栄だ。
ミツバチは口の先をぐっと花の中に押し込めて、付いた蜜を両手でこすりつけていた。今日のハチは両足が蜜で黄色いぼんぼりのようになっていた。なんて働き者だろう。
小さな生き物には、いつも感心してしまう。
そして、我が家にまた芋虫のお客様がやってきた。
ベランダで育てているオレンジミントの葉に小さな食痕がついていたのでよくみると、糸のような小さな小さな虫が一匹ついていた。動きを見ると尺取虫に似ていた。
オレンジミントは使い方がいまいちわからずにわんさか育っているので、このこを虫かごに入れて育ててみることにした。
まだ小さい個体なのでこれが本当にシャクガの幼虫である尺取虫なのかはわからない。
調べると、以前部屋に舞い込んできたイラクサギンウワバという蛾も若齢幼虫は尺取虫に似るという。
スレンダーボディのシャクガになるか、それともややハード系のウワバ蛾になるか…。
毎日見ていると愛着が湧いてくるので、どちらでもよいのだが、気になるところではある。
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オレンジミントについていた尺取虫のシャクちゃん。 (もしかすると尺取虫ではないかも) |
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シャクちゃん。時々こうして枝のふりをしています…。 葉っぱのうえでもピンと枝のふりをしています! こういうときはおそらく眠っているのではないかと思います。 彼らにとっては擬態しているこの状態が一番安全だろうから…。 |
2018/04/13
ツマグロヒョウモン~保護したツマさんたち(ミコちゃん)49~ ミコちゃんの翅も…
今日は穏やかな晴れ。しかし明日よりまた天気が崩れるという。
外ではモンシロチョウが忙しそうに飛び回り、小ぶりなアゲハチョウも数頭飛んでいた。
そして小さなシジミチョウが、地表をちらちら舞うのを今年初めて見た。
ミコちゃんも日中はネットの中をゆっくりと動き回っている。
時々羽ばたくので、みこちゃんの翅も欠けてきた。右側の先の欠け具合が著しい。
それでもまだまだ美しい姿を保っている。
まだ、ツマグロヒョウモンなどヒョウモンチョウ類の蝶を近所で見かけない。やはり彼らのシーズンはまだまだ先か。
彼らの食草、川沿いのスミレは長い列を青々と茂り、あの様子ならたっぷりと多くの幼虫を生育できるだろう。
2018/04/08
ツマグロヒョウモン~保護したツマさんたち(ミコちゃん)48~
一昨日は春の嵐、昨日も冷たい風が吹き、鉢植えの植物たちがちょっと心配な日々が続いた。
変わって今日はおだやかな一日となりそうだ。降り注ぐ日ざしを植物たちも気持ちよさそうに浴びている。
ミコちゃんは羽化して38日目となった。
美しい翅はそのまま(左の翅先がやや欠けているが)、ネットの中をその翅をゆっくりと動かしながら動いている。
ミコちゃんは早食いだ。吸う力が強いのだろうか、それともそんなに食べないのだろうか。よっちゃんと比べると、すぐに吸い終わってしまう。
ティッシュを巻き付けた楊子の先を口吻でつっつくのも相変わらず。
そして、ミコちゃんのおしっこはまだ淡い肌色をしている。
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3/19撮影のミコちゃん |
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4月の初めごろから、外で次々と蝶の姿を目にした。
3月末に訪れた深大寺植物公園では小ぶりなアゲハチョウを二頭。
近所ではルリタテハも見かけた。なにな黒い蝶が待っているので様子を見ていると、広げた翅はあの個性的な美しい瑠璃色をしていた。きっと森から来たのだろう。ルリタテハは成虫越冬と聞く。
おなじく成虫越冬のキチョウもふわふわと漂っていた。
あの寒い冬のなか、このこたちはずっと耐えていたのかと思うと、すごいなあと感心する。
近所ではないが、ツマグロヒョウモンの姿も見かけた。二頭見たがどちらもメスだった。みこちゃんのように、近所の川沿いのスミレの陰で越冬準備に入っていた幼虫が排除されなければ、きっとここら辺でも飛び回っていることだろう。
この近所のどこかで別の越冬幼虫が羽化して、その姿が拝めることを願いつつ…、もしもツマグロヒョウモンのオスが飛んでいる姿を見つけたら、みこちゃんともさよならしなければならないかな…とちょっと寂しく思う。
川沿いのスミレもいよいよ満開だ。小さくて地味だが、このたくましくて可憐な花が私は好きだ。